「卒業に必要な単位は124単位だから…単純計算で1年に31単位か…余裕だな…」
そんな風に考えている学生は高確率で留年します。
単位取得に限らず、あらゆる予定は「予定外」を想定して組むものです。「1年に31単位」の計算ならば、1度でも病気やケガをすれば終わりです。
加えて、最後の1年に31単位を取れる学生は非常に稀。単位は何があっても3年終了時点までに取り終えるべきなのです。
卒業単位を3年生までに取り終えるべき理由
「学年が上がるごとに単位取得は難しくなっていくから」です。
慣れによって楽になる部分もありますが、多くの学生は難易度が高くなります。主な理由は5つ。
- 1年生が最も真面目
- 優秀な友達がいなくなる
- 楽な講義がなくなる
- 就活で時間がとられる
- 「後がない」の恐怖
1つずつ見ていきましょう。
1年生が最も真面目
講義への出席率は、学年と反比例していきます。
そりゃそうです。1年の最初から講義をサボる学生はほとんどいません。誰もが大学に慣れていく過程でサボりぐせがついていくのです。
そして、単位ってなんだかんだ出席していれば取れることが多い。
あなたが単位を取れない理由の大部分は「出席しないから」です。1年生の頃は講義開始5分前には座ってたくせに、4年生になったら、
「雨か…休もうかな…」
とか平気で言い出すだろお前ら。
優秀な友達がいなくなる
どんなグループにも1人くらいは真面目で優秀な人間がいます。
そして、こういう学生は大体優しい。自分は毎日遅れずサボらず講義に出席し、遅れている学生の出席表を出してやる。試験範囲はグループラインで共有して、ノートはみんながコピーする。最高です。
ところが、この優しい彼は3年後期あたりから講義にいなくなります。
そりゃそうです。真面目なんだからフル単で当然。順調に取っていれば、3年前期の時点で卒業単位は満たすことになる。あとはゼミと必修科目くらいしか学校に来ない。
いなくなって、初めて気づくのです。彼のおかげで単位が取れていたことに。
楽な講義がなくなっていく
毎回出席して小レポートだけ出していれば単位確定。
そんなチョロい講義はどこの大学にも存在します。「◯◯学は期末レポートだけ出せば良い」「□□先生は頼み込めば単位をくれる」そんな情報はみんなで共有され、定員オーバーになることもある。
それ自体は良い。むしろ、率先してチョロい講義で単位を集めるべきです。
ところが、チョロい講義は圧倒的に少数派です。1年生、2年生、なんとか3年生まで持っても、4年生の時点でチョロい講義が残っている可能性は低い。
真面目さもなくなり、友達もいない。加えて、「チョロい講義」もなくなるのです。
就活で時間が取られる
3年生後期、4年生前期には就活が訪れます。
就活の難易度は個々の能力にも依りますが、大量の時間が必要なことだけは全員共通です。多くの学生は50社近い会社説明会に参加し、20社を超える選考に挑みます。
そして、それらのイベントは全て平日に行われるのです。
多くの教員は、就活が理由であれば欠席を不問にします。しかし、欠席が不問になったところで、単位が自動的に降ってくる訳ではない。勉強時間が大幅に削られることは避けられないのです。
「単位」と「就活」の両方に追われるのは、本当につらい。
「後がない」の精神的苦痛
プレッシャーが、行為の難易度に与える影響は凄まじい。
どれだけ簡単な行為でも「これをミスったら終わり」というシチュエーションならば難易度は跳ね上がるのです。サッカーのPK、バスケのフリースロー、スポーツ経験のある方なら分かるかもしれません。
だから、4年生の後期に少しでも単位が残っていると地獄です。
例え「残り10単位」だったとしても、後がないプレッシャーはあなたに重くのしかかります。レポートを提出するとき、試験に向かう電車の中、体調に異変をきたす学生は少なくないのです。
単位取得の理想的なスケジュール
「現実問題、どのくらいのペースで単位を取っていれば良いんですか!?」
そんな質問は多い。
細かい部分は大学や学部に依ります。1年で60単位近くを履修できる学校もあれば、各学年ごとに進級単位が必要が学校もあるのですから。
ただ、基本的には「1年で40単位以上」が理想的なペースです。
【順調】1年で40単位以上
理想的なペースは「1年で40単位」です。
つまり、各学期4単位くらいは落としても大丈夫。3年後期終了時点で120単位取得しておけば、4年生は「就活」と「ゼミ(卒論)」に集中することが出来ます。
4年後期なんてずっと休みみたいなものです。旅行に行くのも、アルバイトに打ち込むのも、スキルを身につけるのも自由。
理想的なコースです。
【ギリ】1年で30単位前後
なんとか4年で卒業できるペースが「1年で30単位」です。
ただ、「最後の1年で残り30単位」は本当につらい。これまでに解説したように、1年〜3年で各30単位しか取れない学生が4年生で30単位を取るのは厳しい。
ちなみに「4年後期で留年確定」は、早期の留年より影響が大きい。
本人や親御さんを含め、みんなが「就職も決まって卒業」と考えているのです。それが全て壊れるときのダメージは凄まじい。成績開示直後の学生窓口とか地獄になってますからね。
【無理】1年で30単位以下
「1年で30単位」を下回るペースの学生は9割方留年します。
3年、4年をフル単でいけば卒業できるはずですが、それを実行できる学生はほとんどいません。大半の学生は、
1,2年の取得単位 > 3,4年の取得単位
この形をどうしても崩せないのです。
尤も、1年で30単位も取っていない学生は、初期の段階で4年卒業を諦めている節があるため、意外とダメージ小さめだったりします。
まとめ
大学生の卒業単位は3年生までに取り終えるのが原則です。
単位取得は学年が上がるごとに難しくなっていくため、3年生終了時点までに取っておかないと留年の確率がグンと上がります。
特に、
「4年生開始時点で30単位残ってる」
って学生の大半は留年するんで、本当に気をつけてください。
また、単位の取り方などの、大学生が見ておくべき情報は随時「大学生はこれを見ろ」の公式ツイッターで紹介しています。
新1年生は「1年間に40単位を取る」を目標にしろ。
卒業に必要な単位は124単位(原則)ですが、4年次には、・就活
・院試
・卒論などの時間を取られるイベントが多い。だから、3年終了時までに単位を取り終えることが理想です。
「1年間で31単位ペースだな…」って考えてるやつは留年します。— 大学生はこれを見ろ (@daikoree) April 12, 2021
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この記事は大学生の単位の取り方講座の【第1回】です。
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【第1回】(今のページ)
卒業単位はいつまでに取るべきか
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【第3回】
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【第4回】
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【第5回】
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