「集中して勉強できない」
「勉強する習慣がないから、試験勉強がつらい」
そんな悩みを持っている大学生は多い。
「集中力」は個人の能力差が非常に出やすい分野です。幼い頃から勉強癖がついている学生は何時間でも机に向かっていられますが、そうでない学生は10分も机に向かっていられない。
そして「集中力」の本質は非常に奥が深い。突き詰めていけば脳科学や栄養学の話になり、小難しい話になってしまう。
そこで今回は、たった今から集中力を劇的に向上させることが出来るテクニックの1つ、
「ポモドーロテクニック」
を大学生のあなたに授けたいと思います。
ポモドーロテクニックとは
ポモドーロテクニックとは短時間の集中を繰り返すことでタスクを成し遂げるテクニックです。
そもそも、集中とは何時間も続くものではありません。どれだけ集中力に優れた人でも、実際に本気で集中していられる時間は1時間少々。3時間机に向かっていても、ずっと集中していることは不可能なのです。
ポモドーロテクニックは、その性質を生かした勉強法と言えます。
「25分+5分」のセットを繰り返す
試験勉強なら「25分間の勉強」と「5分間の休憩」を1セットにして繰り返します。
ここで大切になるのは「25分間の勉強」において、たった1つのタスクだけを繰り返すことです。マクロ経済の勉強ならマクロ経済のことだけを勉強する。哲学のレポートなら哲学のレポートだけを書く。科目を変えないことだけでなく、
- スマホを触る
- 席を立つ
- トイレに行く
- 家族と話す
これら全てを封印するのです。
25分間は、定められたタスク以外に決して手を触れない。その他のあらゆるタスクは、休憩の5分の間に終わらせる。
この30分間を延々と繰り返すことで、集中力は劇的に向上します。
1回でも気を散らすと集中力は激減する
試験勉強において、スマホは最大の敵です。
例えば、こんな研究結果があります。
【仕事中に「何回気を散らしたか」は問題ではなく、たった1回気を散らしただけでも、生産性が著しく低下する】
長時間タスクに集中することができ、学習戦略をしっかり持っている学生の成績はやはり良いものでした。
そして、成績の悪い学生達は毎日たくさんのメディアを消費しており、同時に複数のタスクを行ったり来たりしていることがわかりました。
この研究結果の中で私たちを驚かせたのは、15分間のテスト中に一度でもFacebookをチェックした学生たちは、成績が著しく悪かったこと。Facebookを見る「回数」は問題ではなく、たった一回Facebookを見ただけでも成績に悪影響があったのです。
つまり、3時間勉強をするならば、その3時間のうち1回でもスマホを見れば集中力は著しく下がるのです。
とは言え、3時間の間、1度も意識を切らさないのは本当に難しい。
だから「25分+5分」を繰り返すのです。
25分間だけは決してスマホを触らない。トイレにも行かない。漫画は読まない。これだけで作業効率は格段にアップします。
このポモドーロテクニックは著名なビジネスマンも実践している手段です。今日から簡単に始められるにも関わらず、効果はあらゆるテクニックよりも優れています。
集中するためには自分流にアレンジをする
ポモドーロテクニックは「短時間の集中を繰り返す」がポイントです。
逆を言えば、そのポイントさえ抑えておけば細かいところは自分流にアレンジをして構いません。
私流のアレンジ
私はデスクワークに関してポモドーロテクニックを実践していますが、
- 40分+10分で1セット
- 飲み物を飲むのは可
- スマホは触らない
- 手が止まっても席は立たない
- 仕事時の音楽を決めておく
- 進度に関わらず40分で必ず休憩する
などのアレンジを加えています。
このように、自らに適切なルールを課し、習慣化するこで作業効率は格段にアップしていくのです。
あなたのアレンジ
あなたに適した方法はあなたにしか分かりませんが、基本的な方針として、
- 「20分+10分」から始める
- 勉強中はスマホの電源を切る
- 時間管理にスマホは使わない
この3つがオススメです。
特に「時間管理にスマホは使わない」は守って欲しい。と言うのも、初めてポモドーロテクニックを実践するときって、残り時間がめちゃくちゃ気になる。その都度スマホを覗き込むのは言語道断ですし、可能ならば時計も見て欲しくない。
おすすめは「キッチンタイマー」です。
タイマーを20分に設定して「音がなるまでは決して意識を切らさない」を厳守するのです。
それだけで、作業効率は劇的に向上します。
まとめ
ポモドーロテクニックは短時間の集中を繰り返すことでタスクを成し遂げるテクニックです。
「25分の作業時間」+「5分の休憩」を何度も繰り返すことによって、作業効率を圧倒的に高めることが出来ます。特別なアイテムや場所も必要ないので、集中力に持続時間に悩んでいる人はぜひ試してみてください。
また、冒頭で少し書いた、
そして「集中力」の奥は非常に深い。突き詰めていけば脳科学や栄養学の話になり、小難しい話になってしまう。
この「小難しい話」が詳しく知りたい方は以下の書籍をご覧ください。
小難しくはありますが、食事や睡眠、生活習慣に至るまで集中力の本質を深く掘り下げています。「集中力」は、人生における一大スキルですので、大学生の間に身につけておいて損はありません。
ちなみに、ポモドーロテクニックも登場しています。
この記事は大学生の単位の取り方講座の【第5回】です。
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