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講義の感想の書き方|4年間使えるリアクションペーパーの基本を解説する。

リアクションペーパー 書き方

先日、「大学生はこれを見ろ」のtwitterでこんな話をしました。

このつぶやき以降、講義終わりのリアクションペーパー、感想についての質問をいくつか頂いたのでお答えしておきます。

「リアクションペーパー(講義の感想)の書き方」です。

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「リアクションペーパー」の使われ方

一部の講義では、講義の終盤に「リアクションペーパー」と呼ばれるA6前後の紙を配ります。

「リアクションペーパー」は、講義に対する意見や疑問、感想等を書く紙のこと。教員にも依りますが、主な用途は次のどちらかです。

  • 出席点として
  • 小レポートとして

1つずつ見ていきましょう。

出席点として

大学 講義

リアクションペーパーに書いてある内容に関わらず、講義の出席点として利用するタイプです。

こちらの場合は、さほど内容を意識する必要がありません。

「出席を取るけど、代返ばかりだと嫌だな」

「せっかくだし、ついでに学生の感想も聞きたいな」

そんな教員は、出席表代わりにリアクションペーパーを使用するのです。

所詮は出席表代わりなので、講義アシスタントが機械的にチェックしている場合も少なくない。

しっかりと記述するに越したことはありませんが、

「○○が面白かった」

「□□が勉強になりました」

こんな雑な感想でも出席点を与えてくれる場合が大半です。

小レポートとして

小レポート

今回の主題はこのタイプ。

「しっかりと感想や意見を書いた場合にのみ平常点を与える」と、小レポートの代わりとして使われるパターンです。

評価基準の一例を紹介します。

毎回、講義内容についてのコメントを提出し、三段階で評価する。

【A】的確な着眼点の意見、感想。根拠のある建設的な批判。
【B】講義内容を適切に理解している内容。
【C】講義内容の理解が不十分なもの。日本語表現の初歩的誤用の目立つもの。

また、本人の出席が不確かなもの、あまりにも稚拙な感想は欠席扱いとする。

ちょっと面倒くさいタイプです。

「○○が面白かった」

「□□が勉強になりました」

なんて感想では、充分な平常点を積み重ねることが出来ません。

だけど、大丈夫。

私が今から解説する「感想を書くための3つのポイント」さえ抑えれば、容易にA評価を得ることが出来ます。

感想を書くための3つのポイント

感想 書き方

では、具体的にどうやって感想を書くのか。

ポイントは3つです。

  • 1点だけを語る
  • どう考えたのか
  • なぜそう考えたのか

1つずつ解説します。

1点だけを語る

リアクションペーパー

評価の大前提として大切なのは「講義を聞いていたかどうか」です。

「興味深かったです」

「とても勉強になりました」

これだけでは、講義を聞いていた証拠にはならない。あらゆる講義で使い回しできる感想は感想になり得ないのです。

必ず「講義中のどの部分の感想なのか」を明記します。

そうすることによって、「ちゃんと講義を聞いていたんだよ感」をアピールすることが出来るのです。

ついでに言うと、80分寝ていても、10分だけ起きていれば感想を書くことが出来る。

 どう考えたのか

講義 感想

前述の1点をどう考えたのかを明記します。

難しく考える必要はありません。

  • 疑問に思った
  • 興味深かった
  • ○○すべきだった

どんな感想でも良いのです。一行目にズバッと一言で記載してください。

なぜそう考えたのか

授業 感想

「評価される感想」のコツはここです。

大抵の学生は、

「○○が□□だった」

が感想だと考えていますが、それは大きな間違い。

大切なのは、感想の根拠となる部分です。つまり、

「○○が□□だった。なぜなら〜」

と続く部分。

感想はどうやっても他の学生と被ります。しかし、根拠はあなたの知識や経験を基に作られるのです。そして、唯一無二の根拠こそが評価の主軸となるのです。

良い例と悪い例

リアペ 書き方

仮に、講義の内容が「桃太郎」だったとしましょう。

「桃太郎はよく鬼退治に行こうと思ったな」

「3匹のお供もきびだんごだけで付いていくとかバカだろ」

「暴力で解決すんのかよ」

「ってか、そもそも鬼弱すぎねぇ?」

断片的に出てくるこんな感想を、評価される感想に昇華させていきます。

悪い例

非常に興味深い物語だった。

桃太郎がみんなのために鬼を退治しに行くのも格好良いし、きびだんご1つで付いていく犬、サル、キジも勇気があるなと思った。

小学生みたいな感想です。

「○○が□□だった」

という文章を繰り返すだけでは、どうやっても良い感想は書けないのです。

良い例

イヌ、サル、キジの忠誠心に疑問が残った。

3匹はそれぞれ「きびだんご1個」で鬼退治に行くことを承諾したが、これは鬼退治の目的が信念ではなく利害であることを示している。

つまり、鬼が「きびだんご2個」を提示した場合、彼らは裏切る可能性が高い。

桃太郎はもう少し慎重に仲間を選ぶべきだったのではないだろうか。

ポイントを振り返ります。

【1点だけを語る】
→「3匹の忠誠心」の感想にする。桃太郎全体の話にはしない。

【どう考えたのか】
→「疑問が残った」と一言でシンプルに。

【なぜそう考えたのか】
→感想のメインはここ。全体の8割を使ってしっかりと。

この形式さえ覚えておけば、いくらでも感想を量産することが出来ます。

暴力で解決しようとする桃太郎に異議を唱えたい。

鬼は、人里で暴れまわって人々を恐怖に震えさせた。桃太郎が登場するまで、人間側に解決する術はなかったようだ。

対して、桃太郎は武器を持ち、家来を従えて鬼を打ち据えた。以後、人間に恐怖した鬼達は大人しくしていたようだ。

ただ、これでは「暴力の強い方が正しい」という間違った考えが子供達に伝わる恐れがある。昔話は何かしらの教えを子供に伝えるべきなので、現代風に改定すべきではないだろうか。

登場人物の戦闘力に注視したい。

「鬼ヶ島」は鬼の本拠地。少なめに見積もっても、100匹以上の鬼が生息していると考えられる。

ところが、桃太郎側は、桃太郎1人と3匹の野生動物だけである。3匹の動物は道中で偶然見つけただけなので、平均的な能力であると考えるのが自然だろう。

つまり、

桃太郎+小動物3匹の戦闘力 > 鬼100匹の戦闘力

と考えられるのだ。

桃太郎の戦闘力がズバ抜けているのか、それとも、鬼の見かけ倒しなのか。次回の講義では、そのあたりの解説を期待したい。

まとめ

  • 1点だけを語る
  • どう考えたのか
  • なぜそう考えたのか

以上が最も簡単な感想の書き方です。特に、最後の「なぜ」の部分をしっかりと記載することで評価を得ることが出来ます。

また、今回の内容は、あくまでも「感想の書き方の1つ」です。

意識しなくても感想を書ける人は、そのまま進んでもらっても構いません。

ただ、

「感想って何書いたら良いんだ…」

「平常点ってどうすればキッチリもらえるんだ…」

という人は、今回の書き方を参考にしてみてください。

また、冒頭で紹介したように、「大学生はこれを見ろ」のTwitterでは大学生向けの有益な情報を発信しています。

大学生活でチャンスを逃したくない方は、是非フォローしてみてください。

この記事は大学生の単位の取り方講座【第2回】です。他の講座をご覧になりたい方は以下からどうぞ。

【第1回】
卒業単位はいつまでに取るべきか

【第2回】(今のページ)
講義の感想の書き方

【第3回】
大学生の基本的なレポートの書き方

【第4回】
読書レポートの書き方

【第5回】
集中して勉強する方法

【第6回】
大学生の作業用BGMまとめ

【第7回】
持ち込み可の試験のコツ

【第8回】
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【第9回】
大学生のカンニング方法

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