「教員に挨拶するだけで単位が取れる」
あなたは、この言葉を信じられるでしょうか?
もちろん、文字通りの意味ではありません。挨拶をするだけで単位が取れるなら誰も苦労はしませんし、教員もそこまで愚かではない。
しかし、試験の内容をあらかじめ知っていれば単位は取れますよね?
また、問題を完全に把握していなくても、大筋さえ分かっていれば試験勉強の難易度は大きく下がります。
では、試験問題を事前に把握するためにはどうすれば良いか。
内容を知っているのは担当教員だけです。本人に聞くしかない。
「教えてくれる訳ないだろ!」
本当にそうでしょうか?ゼミ生に漏らしている可能性はありませんか?おっさん教員は女子に甘いと思いませんか?
大切なことを言います。
大人も感情で動いているんです。
単位を取るコツ
以前、大これでは「単位を取るコツ」としてこんな手法を紹介しました。
試験範囲が広すぎて勉強できない?教員に試験問題を聞けば良いんだよ。
意外と実践する人は少ないのですが、教員に試験問題を聞いてしまうのは非常に有効な手段です。
「そんなの教えてもらえるの?不公平じゃん」
そんな言葉も聞こえてきそうですが、大学の教員は元より公平な講義をさほど意識していません。
義務教育じゃないんです。
自分とこのゼミ生は優遇するし、教員によっては卒業間近の4年生には単位を与えます。そもそも、公平云々を言うならば過去問の流出を食い止めているはず。
積極的に質問に来る学生には答え、聞いてこない学生には答えない。
当たり前の話です。
記事の後半でも少し解説していますが、この手法には大きな問題が存在します。
それは、
「嫌いな学生には教えたくない」
という当たり前の心理です。
教員にも感情がある
1人は、一番前の席でよく講義を受けている学生。講義終わりには「ありがとうございました」と挨拶して退出する。黒髪短髪で爽やかなスポーツマン風。ちゃんと話したことはないけど、毎週見かける礼儀正しい学生だ。一言目は「先生、すみません来週の試験に関してなんですが…」
1人は、見たことがない学生。金髪のロン毛でシャツの胸元をはだけさせてサングラスをかけている。うろ覚えだが、先日校門付近で騒いでいたのはこの学生だった気がする。一言目は「センセー!試験問題なんすけどねー!」
この2人が質問にきたとき、果たして、教員は同じ対応をするでしょうか?
おそらく、同じ対応をする教員は非常に少ない。
前者の学生は「真面目に勉強をした上で、試験に万全を期す学生」
後者の学生は「勉強をする気がなく、単位だけ欲しい学生」
事実はどうあれ、教員の目にはそう写ります。そうなれば、前者の学生にだけ真摯に教えたくなるのが人間です。
極端な例かもしれません。
しかし、
- 毎回、講義終わりに挨拶してくれる毎週みかける学生
- 試験前にだけ現れる見たことのない学生
これだけでも、教員の心情は大きく変わります。
大人も感情で動く
「マジかよ!不公平だな!!」
もしかしたら、あなたはそう考えているかもしれません。
しかし、それは大きな勘違い。プラスを積み重ねてきた人間が優遇され、マイナスを積み重ねた人間が不遇な目に合うことこそが公平なのです。
当然のことながら、私たちは人間関係に感情を挟みます。
親しい人には優しくする。他人が困っていても放置。
親友が悲しんでいたら自分も悲しくなる。他人の不幸は密の味。
平等でないのは当たり前です。だって、こいつは好きだけど、あいつは嫌い。繰り返しになりますが、当たり前の話なんです。
ところが、プライベートの人間関係には感情が欠かせないにも関わらず、そこにビジネス的な関係性が入った途端、私たちは感情を排除した平等性を求めてしまうのです。
教員と学生。
店員と客。
教員も、店員も、大人はみんな感情で動いています。
あなたが礼儀を欠いた行動をするならば、教員は試験問題を教えてくれないかもしれない。居酒屋の店員は食事に鼻クソを入れるかもしれない。
もちろん、褒められたことではありません。そして、その行為が正しいかどうかの議論は無意味です。
だって、人間は、大人は、教員は、感情で動いているのですから。
まとめ
「○○教授は何も教えてくれない!」
「○○学部の職員は態度すげー悪い!」
そんな不満を漏らす学生は多い。
しかし、大人も感情で動いているのです。あなたは、丁重に扱われるだけの行動をしているのでしょうか?
覚えておいてください。
大人はあなたが考えているより子どもです。機嫌が良い時は気前も良くなるし、好きな人には優しくしたい。
それだけ覚えておけば、学生生活、ひいては人生もちょっとだけやりやすくなります。