「なるべくたくさんの収入を得たい」
「最低でも年収1000万円を狙いたい」
そう考えている大学生はとても多い。ところが、そこから合理的な選択を出来る大学生は本当に少ない。
そりゃそうです。
大学生の多くは「どうすれば年収1000万円に届くのか」を知りません。英語力や営業力は収入を決める要素の1つではありますが、本質ではない。極論、英語ペラペラのコンビニ店員が年収1000万円に届くことはあり得ない。
つまり、年収が決まる基準とは「どこの企業で、どんなポジションにいるか」です。
まだ就職していない大学生においては、今後の就活で「平均年収の高い企業に入社すること」が重要になります。
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年収を決める明確な基準とは
年収は「どこの企業で、どんなポジションにいるか」で決まります。
ほぼ全ての企業には定型化された給料テーブルが存在します。給料テーブルは年齢や役職を元に作成されているため、自分が何歳でいくらの給料をもらえるのかは入社すれば大体分かる。
給料テーブルを外部に公表している企業はほとんどありませんが、ユニクロの場合は以下になります。グレードと年齢を見て、ユニクロに新卒入社した場合、最速で年収1000万円を超えるのは「28歳」だと分かります。
ここで大切になるのは「優秀=給料が高い」ではないことです。
これ、本当に大切なことです。
「優秀→出世」は正しい。「出世→給料が高い」も正しい。しかし、「優秀→給料が高い」は違うのです。
優秀かどうかは問題ではない
まず、「無能な銀行マン」と「優秀な介護職員」どちらの給料が高くなると思いますか?
東洋経済が発表している業界別の40歳時平均年収を見ていきましょう。
平均年収で比べると、
【銀行員】
→5位 774万円
【介護職員】
→63位 395万円
銀行員は介護職員に2倍近くの差を付けて圧勝しています。つまり、どれだけ介護職員が優秀だったとしても、介護職員である以上、無能な銀行員に年収で勝てる可能性は低い。
これ、本当に大切なことです。
ワースト2位は百貨店ですが、百貨店には優秀な人材がたくさんいます。営業力やマーケティング能力、英語力に優れた「優秀な人」がたくさんいるのです。
ところが、総合商社に在籍している「普通の人」に年収で勝ることはない。
極論を言えば、百貨店の係長クラスよりも、総合商社の平社員の方が高収入になります。優秀は高収入になりやすいものの、高収入が優秀とは限らないのです。
「平均年収の高い企業に入社」が基本
高収入を得たいのであれば「平均年収の高い企業に入社」が基本戦略になります。
この観点で見れば、大学生のあなたは運が良い。
日本のキャリアプランは「新卒就活」に重点が置かれています。大学生というだけで、企業はあなたの「可能性」で採用を決めてくれる。特に優れた能力を持っていなくても「伸びる可能性がある大学生」という肩書きだけで大手企業に入社できるのです。
反対に、30歳を超えてからキャリアプランを考えるのは本当に大変です。
「優れた能力を持っていない30歳」を欲しがる優良企業は存在しません。30歳を超えてから年収を上げようと思えば、優秀で行動力にならなければいけないのです。
つまり、新卒就活が始まる前の今なら、就活で成功するだけで高い年収を実現できるのです。
年収の高い業界・企業の選び方
業界や企業の年収は「業界地図」や「就職四季報」に記載してあります。
おそらく、あなたが考えている以上に年収の開きは大きい。
業界・企業ごとの特徴を見ていきましょう。
年収が高い業界の特徴
年収が高い業界の基本は「寡占業界」です。
【寡占業界とは】
1つの産業内で、少数企業が市場を支配している状態。
例えば、「放送」や「海運」「石油」「電力」「ガス」などは各業界が数社のグループで巨大な市場を分け合っています。イチからこれらの業界に参入することは極めて難しく、既存企業は莫大な利益をあげ続けているのです。
必然的に、社員の年収も高くなる。
反対に、年収が低い業界の基本は「競争業界」です。
【競争業界とは】
1つの産業内で、数えきれないほどの企業が競争している状態。
例えば、「小売」や「介護」「サービス」などは参入障壁が低く、業界内には数えきれないほどの企業が存在しています。そのため、企業の多くは人件費を減らし薄利多売の競争がどんどん激しくなっていく。
必然的に、社員の年収も低くなるのです。
業界ごとの年収の違いを甘く見てはいけません。あなたが「総合商社」や「放送」「メガバンク」に入社した場合の生涯年収は4億円近くなる。ところが、「介護」や「スーパー」に入社した場合は2億円に届かない可能性もあるのです。
言うまでもなく2億円は人生が大きく変わる金額です。
年収が高い企業の特徴
年収が高い企業の基本は「業界トップクラス」です。
業界ごとに順位付けの基準は異なりますが、原則は「売上」で構いません。日常生活にも馴染み深い「銀行」で言えば、メガバンク3行の年収は高く、地方銀行の年収は低くなります。
【メガバンク】
三井住友銀行 830万円
三菱UFJ銀行 787万円
みずほ銀行 745万円
【地方銀行】
鳥取銀行 477万円
北都銀行 454万円
但馬銀行 454万円
もちろん、地方銀行の中にも静岡銀行(766万円)や横浜銀行(761万円)のように、メガバンクに並ぶ年収を維持している銀行もあります。ただ、それらの銀行は地方銀行の中での「トップクラス」という位置付けです。
そのため、年収を重視するなら「業界トップクラスを狙う」が基本になります。
ちなみに、同じ「銀行」でも、業界トップの三井住友銀行と業界ワーストの但馬銀行なら、生涯年収は1億円以上変わります。
言うまでもなく1億円は人生が大きく変わる金額です。
まとめ
「どの企業で、どんなポジションにいるか」
これが、あなたの収入を決める明確な基準です。そして、大学生のあなたが年収を高めたいのであれば、新卒就活で結果を出すことで簡単に高収入のルートに乗ることが出来ます。
もし、あなたがまだ就活に向けて何も行動していないのなら、下記記事を参考にして動き出すことをオススメします。
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この記事は大学生がお金持ちになる方法の【第3回】です。
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