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大企業と中小企業(ベンチャー企業)どっちが成長できる?

大企業

どっちが成長できる?

という議題が数週間前にウェブ上を賑わせていました。

元大企業出身者や中小経営者、両方経験してきた人など多くの人が議論に参加していましたが、なかなか難しいお題なので明確な答えは出ていません。

就活生には気になる話題だと思うので、簡単にまとめて私の意見も書いておきます。

まず、前提

まず、前提として「大企業」と「中小企業(ベンチャー企業)」という分け方に固執してはいけません。

今回の議題の大筋は、「研修教育が充実している大企業」と「自分でどんどん技術を盗んで突き進む中小企業」のように分類されて話が進みました。

確かに、一般的に言うと大企業の方が研修制度は充実しています。しかし、その代償として仕事の中での自由が失われています。

中小企業は逆で、研修制度が甘いところがあっても、入社当初から自分の意見を押し出すことが出来ます。

一般的には、です。

入社当初から先輩とチームを組んで仕事に取り組む大企業もありますし、研修制度が充実している中小企業ももちろん存在します。

論争をしている人たちがいくら企業の実態に詳しいと言っても精々数十社から数百社。対して日本には400万を超える企業が存在します。(新卒採用を行う企業に限ればもう少し減ります)

この人たちの言う意見がそのままあなたが入社を考えている企業に当てはまる保証はどこにもないのです。

研修制度や新人の仕事への向き合い方などは、説明会やOB訪問などで生の声を聞くのが鉄則です。

「成長」=「仕事ができるようになる」ならベンチャー企業

さて、本題です。

冒頭の「成長」を「仕事ができるようになる」とシンプルに捉えるのならベンチャー企業がオススメです。

そもそも大企業は全ての動作がもう半端無く遅い。

例えば、ベンチャー企業で海外に進出しなければならないってなった時は、

「よっしゃ、お前行ってこい」

「え、ぼくですか」

「いってこい。やり方は任せる」

「まじか」

って感じになって、若者は何とか成功させねばと(失敗したらクビになるかもしれない)それこそ不眠不休で頑張る訳です。

ところが、大企業だと、

上役会議に通して→数週間後(数ヶ月後)に社員に海外転勤の希望書書かせて→希望者を選定して→希望者に語学研修受けさせて→異国文化研修受けさせて→etc

みたいなプロセスを踏まなければなりません。

オマケにチームという名の責任の所在が曖昧な団体で動くから必死さはベンチャーに比べると格段に落ちます。

 

あと、単純に中小は人数が少ないのが大きい。

人数が少ないと必然的に総合的な働き方をする人員が増えてきます。分かりやすく言えば、「何でもできる人」になる訳です。

この「何でもできる」というスキルは本当に重要で、部署異動しても、転職して他の会社に行っても仕事は出来るしどこに行っても重宝されます。

 

ところが、大企業はその人数ゆえに一分野に特化した「スペシャリスト」が育ってしまいます。

その企業の中では優秀でも、他の企業に行ったら何もできないただのおっさんになってしまうのです。

「成長」→仕事が出来る→安定してお金を稼げる

という図式を考えているなら、もうぶっちぎりで大企業です。

まず、日本の大企業の多くはまだ頑なに終身雇用年功序列を守っています。よほどのことが無い限りは、新卒で入社したら定年まで居座ることが出来、年齢が上がれば上がるほど給料も上がります。

さらに福利厚生も充実していて、交通費や家賃補助なども考えると、支給される金額はベンチャー企業とは比較になりません。

 

…こう書いているとまるで「能力関係なく高収入が見込める」と勘違いしてしまいそうになりますが、決してそうではありません。

大企業で育つ能力と言うのは、その企業の中でしか使えない能力であることが非常に多いのです。

それは決して悪いことではありません。先ほども言いましたが、人数が多い団体においては全員が全体の能力を満遍なく持っているより、それぞれがスペシャリストになった方が効率が良いのです。

 

そのため、大企業で本当に「優秀な人」というのは遅かれ早かれ退職することが多い。大企業の中では能力を持て余してしまうからです。

ニュースで大企業が外部の人間を取締役に抜擢しているのをよく見ませんか?

総合的に優秀な人材が本当に育っているのならば外部の人間を採用する必要なんてないはずなんです。

まとめ

「成長」をそのままの意味で取るのであれば、ベンチャー企業に行くのが正解です。

「成長」のその先にあるものが目的ならば、大企業が正解です。

ただ、冒頭でも言いましたが、あくまでもこれらの話は「大筋」です。

あなたが就職を考えている企業がこれに当てはまるかの保証は出来ません。本当に内部事情を知りたいのなら、OB訪問や会社見学は必須です。

 

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