就活と要領の悪さ
「マジメだけど、要領が悪い」
そんな愛すべきバカが大きくつまづいてしまうのが就活です。
中高の勉強、大学受験、大学生活etc
誤解を恐れずに言えば、上記はどれも「時間をかければ何とかなるもの」ばかりです。それゆえに「マジメだけど要領が悪い人」も何とか結果を出すことが出来た。
だけど、就活を始めとした「仕事関係」は違います。
「マジメにやっているか」なんて「結果」に比べたらどうでも良い。「マジメで要領が良い」が最強なのは言うまでもありませんが、「フマジメだけど要領が良い」と「マジメだけど要領が悪い」ならば前者の方が評価されやすいのです。
では、そんな学生でも入りやすい「良い企業」とはどこか。少し解説しましょう。
そもそも、なぜ「マジメさ」よりも「要領の良さ」なのか
極端な言い方をすれば、就活なんて「如何に自分を良く見せるか」の場所です。
- 学生時代にこんなことを経験したから御社の役に立ちます!
- 自分はこんなことが出来るから御社に合っています!
ありとあらゆる「自分の良さ」を相手の会社にアピールするのです。ところが、既に就活を経験している学生ならば分かっていると思いますが、割と茶番です。
サークルの会長をやっていようがバイトリーダーをやっていようが業務には大して影響しませんし、そもそも本当にやっていたのかどうかさえ疑わしい。
それでも、その茶番が本筋である以上、茶番を演じきれる奴が勝つのです。
(ちなみに企業側が茶番を本筋にするのにはちゃんとした理由があります。ざっくり言えば「茶番も出来ない奴に仕事が出来る訳がない」という思考です。)
そして「マジメだけど要領が悪い学生」はその茶番を演じきれない。
「サークル活動は頑張ったけど特に得たものは…」とか、
「アルバイトを3年続けたけど、将来的に役には立たないよなぁ…」とか真面目に考えてしまう。
そのまま選考に進むと、
「弊社を志望した理由は?」
「学生時代に最も力を入れたことは?」
なんて聞かれて、「え、えっと…その…」と一瞬言葉に詰まってしまう。声を大にして自分を良く見せることが出来ない。
結果は言うまでもありません。
「マジメだけど要領が悪い学生」にオススメしたい優良企業
以上のことから「マジメだけど要領が悪い学生」は、その他の条件(学歴、理系、コネ、運etc)に恵まれなかったとき、驚くほど簡単に就活に失敗してしまいます。
もちろん、売り手市場に傾いている近年では、マジメにさえやっていればどこかしらには引っかかりますが、「どこかしら」では辛くなってしまうのが就活。
では、「マジメ」一本で勝負できる優良企業とはどこなのか。
いくつか例を挙げましょう。
地方公務員
警察官を含む地方公務員は、公務員試験と呼ばれる筆記試験が全員に課されます。
一般企業の筆記試験よりも遥かに範囲が広く、1年前後の勉強が必要なため「マジメであること」が突破の最低条件になるのです。
また、仕事柄「問題を起こさなそうな人」が好まれる傾向にあります。
地方金融
第二の公務員と呼ばれる金融もマジメな学生の大きな味方です。
地方銀行、信用金庫、地場証券etc
メガバンクや上位地銀は「マジメで要領の良い学生」の巣窟ですが、地方金融であれば「多少不器用でもマジメで誠実な学生」が多い。
また、その気になれば数億円単位の問題を個人で起こせてしまうため、こちらも「問題を起こさなさそうな人」が好まれる傾向。
ITベンチャー
基本的には「意識が高い系の学生」や「フマジメだけど要領が良い学生」が集まりがちで、内定者もそういった人材に偏る傾向がありますが、経営者から見ればこの状況はよろしくない。
同じような人材が集まるのはなるべく避けたいのです。様々な人間がいてこそ組織は上手く機能するのですから。
それゆえに、良い意味で「ITベンチャーらしくない学生」は内定を得やすい傾向があります。
大手企業の一般職(地域職)
男子には物足りないかもしれませんが、女子学生にオススメしたいのはこちら。
総合職とは根本的に採用のプロセスが違うため「マジメで誠実」が採用の要件に上がりやすい。
さらに言えば、総合職と触れ合うことで、結婚相手を見つけやすいのもポイントの1つです。
要領が悪いのは今だけである
勉強、ゼミ、討論、レポート、就活etc
自分の要領の悪さを自覚している学生は、大学生活のあらゆる場所で自分のトロさにイライラしているかもしれません。
だけど、「要領が悪い」というのは大抵「やり方を知らないだけ」です。
効率の良い勉強法、効率の良い話し方、効率の良い論文術etc
それらを持ち前の「マジメさ」で学んだとき、あなたは「フマジメで要領が良い奴」なんて目じゃないほどの能力を手にすることになります。
まとめ
「マジメだけど要領が悪い学生」も、志望先を吟味することで「良い企業」に入れる可能性は充分にあります。
また、就活まで時間があるのならば「マジメ」の方向性を少し変えてみるのがオススメです。
マジメに勉強する。
マジメに頑張る。
それだけではなく「勉強の方向」や「頑張り方」をマジメに考えてみるのです。
案外すんなりと「マジメで要領の良い奴」に変身できるかもしれません。