大学生の貯金に関する意識はピンキリです。
「万が一を考えて、通帳の残高は30万円を下らないようにしてます」という学生もいる一方で、「貯金?一円もないっす!」みたいな学生もたくさんいます。
貯金への意識は生活レベルや実家の裕福さにも依るので、他者を気にする必要はありません。ただ、
「普通、どれくらい貯金するものなんですか?」
「欲しいものがあるんですが、貯金の30万円を使っても良いと思いますか?」
などの質問が定期的に届くため、今回は、
- 大学生の貯金に関する客観的なデータ
- 大学生の貯金に対する正しい考え方
この2つに分けて、大学生の貯金を徹底解説していきます。
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大学生の貯金に関するデータ
まずは、大学生の貯金に関する客観的なデータを見ていきましょう。
今回、紹介する統計データは3つ。
- 貯金の平均額
- お金を貯めた方法
- 貯金の使い道
それぞれ、大学生に焦点を当てたデータになっています。1つずつ解説します。
貯金の平均額は?
アルバイト検索サイト「タウンワーク」の調査では、大学生の貯金平均の統計を発表しています。
【1位】35.7%
10万円以上〜30万円未満
【2位】19.7%
100万円以上
【3位】14.0%
30万円以上〜50万円未満
【4位】12.7%
10万円未満
【5位】11.3%
50万円以上〜70万円未満
おそらく、大半の人がこう感じるでしょう。
「めちゃくちゃ多いな」
と。
だけど、大丈夫です。安心してください。上記の統計はタウンワーク主催のため、対象が「アルバイトを熱心にする学生」に偏っています。リクルートが運営する「就職ジャーナル」の統計だと結果は少し異なります。
【1位】29.0%
10万円以上〜30万円未満
【2位】18.8%
10万円未満
【3位】14.3%
50万円以上〜100万円未満
【4位】13.3%
100万円以上300万円未満
【5位】12.4%
30万円以上50万円未満
もしかしたら、こちらのデータを見ても思うかもしれません。
「やっぱり多いじゃねーか」と。
「100万円以上の奴とか、どうなってんだよ」と。
申し上げにくいのですが、日本の大学生の中には一定の確率で「親がすげー金持ち」が存在します。そういった家庭では「入学祝いに100万円!」とか"ざら"ですし、「仕送りに毎月30万円!」とかも珍しい話ではない。
そういった家庭を考えると、この統計結果は間違ってないのです。
ちなみに、リアルな肌感覚としては、
- 実家住みは貯金ゼロ率高い
- 一人暮らしの学生は30万円前後
- 大学の寮住まいの学生は10万円前後
みたいな感じです。
貯金の貯め方は?
こちらも、アルバイト検索サイト「タウンワーク」が、統計情報を発表してくれています。
【1位】63.0%
バイト代
【2位】15.0%
お年玉
【3位】10.0%
日々の節約
【4位】7.0%
お小遣い
【5位】4.0%
奨学金
やはりタウンワークが実施する統計だけあって、アルバイト関連が圧倒的。
また、この統計データには登場していませんが、「株」や「FX」などの投資関連、「パチンコ」や「競馬」などのギャンブル関連で多くの貯金を作る学生も存在します。
貯金の使い道は?
貯金の使い道には明確なデータが存在しませんが、肌感覚としては、
【1位】
万が一のため(使い道が決まっていない)
【2位】
旅行やイベントのため
【3位】
欲しいものを買うため
【4位】
就活期間の生活費
【5位】
卒業から就職までの生活費
このあたりが大半を占めます。
特に、海外旅行が好きな学生は、長期休暇に向けて貯め続ける傾向にあります。
大学生の貯金に対する考え方
さて、ここまで貯金に関するデータを紹介しておいて何ですが、大学生の貯金ってあまり賢い選択ではありません。
理由は非常にシンプルで「今と未来ではお金の価値が違うから」です。
ここからは、大学生のお金の使い方を解説していきます。
お金の価値を考える
小学生の1万円と、今のあなたが持つ1万円が持つ価値は同じでしょうか?
小学生にとって1万円は大金です。大人からもらう以外の手段は存在せず、欲しいものは何だって買える。しかし、大学生は違います。大金であることに変わりはありませんが、アルバイトをすれば簡単に手に入る。飲み会に数回行けばなくなるし、本当に欲しいものは1万円では買えません。
つまり、小学生の頃に比べると、あなたの1万円の価値は下がっているのです。
これからを考えたときも同じです。
通帳の中の10万円は、今のあなたにとっては大金です。しかし、未来のあなたにとっては、そうでない可能性が高い。社会人になってからの収入は大学生と比べものにならず、その気になれば1ヶ月以内に準備できる金額です。
今、使うのです。
10万円が大金であるうちに、1万円のご飯が高級であるうちに、2万円のシャツに手を出しづらいうちに、3万円のホテルに泊まったことがないうちに、今、使うのです。
目的のある貯金はOK
もちろん「目的のある貯金」は大切です。
- 海外旅行に行きたい
- バイクを買いたい
- 回らない寿司を食べたい
大いに結構。大事なことなのでもう1度言いますが、「目的のある貯金」は大切です。
先ほどから言っているのは「目的のない貯金なら、大金だと感じるうちに使っちまえ」です。
大学生におすすめの貯金の使い道
基本は「貴重なこと」です。
普段の居酒屋が3000円ならば、1度は1万円オーバーのイタリアンに行くのも良い。ユニクロでしか服を買わないのなら、たまには2万円のシャツを買うのも良い。
そういった貴重な経験することで、人生の選択肢はどんどん広がっていきます。
また、現時点でお金を使うことに興味がないのなら「投資」です。
投資の基本は「お金でお金を増やす」です。「株式投資」や「FX投資」に挑戦することで、今そこにあるお金をそのまま増やすことが出来ます。
そして、在学中に投資のイロハを学ぶことが出来れば、人生の難易度は大きく下がります。興味のある方は、以下の記事をご覧ください。
参考大学生から始められる2つの投資|「株」と「FX」を中心に投資の基本と始め方を解説する。
或いは、投資の応用として「自分への投資」が挙げられます。「プログラミングスクール」や「英会話スクール」に通うことで、生涯所得の底上げを狙えます。
まとめ
大半の大学生が一定額の貯金を持っていますが、その多くは使い道が決まっていません。
目的のある貯金は良いものですが、目的のない貯金には価値がない。特に、大学生時点での大金は、将来、相対的に大金にならない可能性が高いのです。
もし、今、あなたの手元に、
「使い道の決まっていない10万円」
があるのならば、大学生のうちに使ってしまうことをオススメします。
この記事は大学生のリアルマネー講座の【第2回】です。
ほかのページをご覧になりたい方は、以下からどうぞ。
【第1回】
大学生の生活水準
【第2回】(今のページ)
大学生の貯金事情
【第3回】
大学生の有意義なお金の使い方
【第4回】
大学の学費を自分で出すために
【第5回】
大学生のギャンブル講座
【第6回】
「お金がない」が口癖の大学生へ