ネクタイは、面接官から意外と見られています。
本来、ネクタイが就活に与える影響なんて微々たるものです。首元の色が「赤」でも「青」でも、選考に与える影響は小さい。ネクタイ以外に見るところは山ほどあります。最低限のスーツスタイルならばマイナス評価を受けることはない。
ところが、最低限のスーツスタイルさえ出来ていない男子学生も多いのです。
そして、その原因の大部分はネクタイにあります。就活にふさわしくないネクタイ、結び方、ちょっとしたことで「こいつはダメだな」と評価を受けてしまう。
そこで今回は、
この3つに分けて新卒就活のネクタイの全てを解説します。
就活におけるネクタイの選び方
大手スーツショップで店員と相談しながら購入すれば失敗はありません。
ただ、ネクタイを真剣に選ぶのは大抵の学生にとって初めての経験です。今後、社会人になることを踏まえて、ネクタイの基本を覚えておいて損はありません。
就活におけるネクタイ選びのポイントは3つ。
【幅は7.5cm〜8cmを選ぶ】
→ネクタイの幅は8cmが基本。細すぎると、ビジネススタイルに合わない。
【「赤」と「青」を基本に濃色】
→本質的には何色でも良いが、悩むくらいなら「赤」と「青」の基本色を選ぶ。
【シルク100%が安心】
→素材はシルク(絹)が基本。2000円以下のネクタイはポリエステルが多いので注意する。
それでは、1つずつ詳しく解説します。
幅7.5cm〜8.0cmを選ぶ
ネクタイの「大剣」の幅は7.5cm〜8.0cmを守ってください。
「7.5cm〜8.0cm」は、現代のビジネス用ネクタイの基本サイズです。大手スーツショップで就活用のネクタイを購入すれば99%この幅に収まります。
ところが、「アパレルショップのおしゃれなネクタイ」は危ない。
「グッチ」や「アルマーニ」などで販売されているネクタイは、ビジネス用とパーティ用が混合しているのです。パーティ用ネクタイの大剣幅は「6cm」と細く、スタイリッシュに見えますが就活には向いていません。
もしかしたら、あなたは、
「細かいこと気にしすぎだろ!くだらない!!」
とお考えかもしれません。だけど、ビジネスファッションの中では当たり前なのです。当たり前が出来ない人間が能力を評価をされることはない。
これから、あなたはビジネスの世界で生きていくのですから、チカラがない間はルールに従うしかありません。
「赤」「青」を基本に濃色を選ぶ
ネクタイの色は「赤」と「青」で間違いありません。
本質的なことを言えば、スーツショップに売っているネクタイならばどれでも問題はない。ルールや法律で決まっている訳ではありませんし、何色を選んでも大丈夫。
ただ、単純に「赤」「青」は見栄えが良いのです。
誰にでも似合いますし、表情が明るく見える。加えて、就活スーツは「黒(濃紺)スーツ×白シャツ」が大半ですから、下手な色は選ばない方が良い。
強いて言うなら「濃い色のネクタイ」を選んでください。
と言うのも「黒(濃紺)スーツ×白シャツ」の組み合わせには濃色ネクタイの方がマッチするのです。印象が引き締まり、ビジネスマンらしい力強さが生まれます。
反対に、「薄い色のネクタイ」はパーティ向きです。
ビジネススタイルでもスーツやシャツの色味によっては"あり"なのですが、就活スタイルに「薄い色のネクタイ」を着けると印象がボヤけてしまいます。
「シルク100%」を選ぶ
ネクタイの素材はシルク(絹)が基本です。
基本的に、ネクタイは洗わずにずっと使い続けるもの。そのため、シワになりづらい上質なシルク素材を選ぶことで綺麗なまま使い続けることが可能になります。
価格の目安は「3000円以上」です。
定価が3000円以上のネクタイは大抵シルク100% そのため、大手スーツショップやデパートに売っているネクタイは問題ありません。
反対に「3000円以下のネクタイ」はポリエステル素材なことが多い。
絶対に使えない訳ではありませんが、ポリエステル素材はシワになりやすく発色が悪い。そのため、スーパーやディスカウントストアに売っているネクタイは可能な限り避けた方が良い。
もし予算が少ないのであればAmazonで販売されているネクタイがおすすめです。2000円前後の価格でありながら、シルク100%を実現しています。
絶対に覚えておきたいネクタイの結び方
ネクタイの結び方は第一印象に大きな影響を与えます。
就活が始まるまでに1時間だけ真剣に練習してください。慣れれば30秒で簡単に結ぶことが出来るようになります。
ただ、結び方を覚えるだけではダメです。
同じ結び方を実践しても「100点満点の結び方」と「50点の結び方」が存在します。これから紹介する完成事例を参考に、80点以上のネクタイスタイルを実践してください。
【100点満点】ネクタイの結び方【完璧】
まず、100点満点はこれ。
襟元とネクタイの間に隙間がなく、くびれ部分も美しい。モデルのような100点満点です。
ここまで出来ているのは社会人でも珍しく、分かる人が見れば面接中に褒めるレベル。
【90点】ネクタイの結び方【充分】
90点はこれ。
内定をしっかり取っていく優秀な学生のノーマルレベルです。一見、100点と同じように見えますが、
この部分のくびれが弱い。ネクタイの大剣を締めることで、100点に近づくことが出来ます。
とは言え、社会人でもこのくらいの巻き方が普通ですし、このレベルならば充分です。
【80点】ネクタイの結び方【合格ここまで】
80点はのこのくらい。
くびれはしっかり出来ているものの、ネクタイと襟元にスキマがあるため間の抜けた印象になっています。ある意味、スーツに慣れてない学生らしい。
こちらはネクタイの小剣を締めることで改善することが可能です。
細かいことですが、この部分がスーツスタイルに与える影響は大きい。ドラマや映画のスーツスタイルでは、この部分の強弱によって「能力」や「疲労度」を表現します。
スキマが開けば開くほど「できない奴」の雰囲気が強くなるのです。
【50点】ネクタイの結び方【印象悪い】
説明するまでもありませんね。
シャツのボタンを開け、ネクタイを緩めたスタイルは面接にふさわしくない。ここまで酷い学生はレアですが、近しいレベルは毎年一定数見かけます。
【復習】ネクタイの巻き方
改めて、100点から50点までを振り返ってみましょう。
就活スタイルとしては90点で充分、80点で及第点です。
襟元とネクタイの間にスキマが出来ないよう意識してください。
就活ネクタイに関する質問集
ここからは当サイト「大学生はこれを見ろ」に寄せられたネクタイに関する質問集です。
随時追加していく予定ですので、気になることがあればコメント欄にどうぞ。
「金融業界の面接は青ネクタイ」って本当?
気にしなくて大丈夫です。
そもそも、
- 金融は青
- クリエイティブは黄
みたいな定説は、色が相手に与える印象をベースに作られた話です。
心理学的には間違ってないのですが、毎日数十人と面接する状態では効果ゼロです。
ぶっちゃけ、その定説のせいで銀行を受ける学生の8割はネクタイが青い。1日に50人の面接をするのに、そのうち40人に「誠実だな」なんて印象を抱くと思いますか?
これらの心理効果は、
- 壇上でスピーチする
- 転職面接で1人だけ
などの少数状態でないと意味がないのです。
そのため、「金融は青」「クリエイティブは黄色」「営業系は赤」などは気にしなくても大丈夫。
1万円以上のネクタイは何が違うの?
巻き心地が良いです。
シンプルに言えば「柔らかくて、巻きやすい」のです。そのため、キツく結んでも不快感を感じにくい。人によって感じ方に違いはありますが、
- 1万円以上のシルク素材
- 2000円以下のポリエステル素材
では雲泥の差です。
1万円以上のネクタイを買う必要はありませんが「3000円以上のシルク100%素材」を選ぶのがおすすめです。
ブランドものは避けた方が良い?
ビジネスサイズで、ブランドを前面に押し出してなければ大丈夫です。
例えば、「グッチ」や「ヴィトン」などの有名ブランドにもビジネス用ネクタイは販売されています。こんなデザインならば、遠目ではベーシックデザインにしか見えず就活でも問題なく使えます。
反対に、遠目で見ても分かるブランドデザインは避けるべきです。
就活にブランドものを使ってはいけないルールは存在しませんが、面接官も人間です。大抵の人間は、あからさまな金持ちアピールを嫌います。就活でわざわざ反感を買う必要はありません。
まとめ
就活のネクタイは、
- 3000円以上のビジネス用を選ぶ
- キツめにしっかりと結ぶ
この2つを基本ルールとして覚えておいてください。
ネクタイ選びに過敏になる必要はありませんが、悩むのなら、今回の記事でも登場している大手スーツショップ「スーツカンパニー」の就活ネクタイがおすすめです。
3000円前後でシルク100%を実現している上、好感度の高いベーシックデザインが揃っています。全国の都市部には大抵設置されているため、興味のある方は足を運んでみてください。
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