こんな質問を頂きました。
はじめまして。就活を終えた大学4年生のものです。
就活中は大これの就活記事に本当にお世話になりました。ありがとうございました。
今回はお聞きしたいことがあって、メッセージを送らせて頂きました。
(中略)
大これを読んでいると、運営者様の知識の広さに驚かされます。
就活や学生生活などのマジメな話題はもちろん、ファッションや漫画といった若者文化まで幅広くカバーしておられるようです。
私も社会人生活に向けて多くの知識を身につけたいのですが、どうしてもモチベーションが続かず、例えば、本を買っても最後まで読まずに放置したりしてしまいます。
知識を身につけるためのモチベーションはどうやって保てば良いのでしょうか?
お時間があるときで構いませんので、ご回答よろしくお願い致します。
知識を得るためのモチベーションなんて難しく考える必要はありません。
「楽しいから」で充分です。
ただ、これは「学ぶのが楽しい」だなんて抽象的な話ではありません。
知識は増えれば増えるほど楽しいことが増え、感受性も豊かになり、人生が面白くなるのです。
楽しいことが増える
あなたは野球中継を見ますか?
サッカーは?
日経新聞は?
ファッション誌はどうでしょうか?
世の中には、球場に行って野球観戦をする人が何万人もいて、テレビの前で野球を楽しむ人が何十万人もいるのに、どうしてあなたは野球を見ないのでしょうか?どうして野球を面白いと思えないのでしょうか?
「知らないから」です。
知らない人が棒を使って球を打つ。勝ってるのか負けてるのかも分からない。ルールも分からない。そんなものを見ても面白い訳がない。
ところが、ルールを覚え、選手の魅力を知り、好きなチームが出来れば、球場に観戦に行くくらい好きになるかもしれない。野球の知識があれば、野球は見ているだけで面白いのです。
経済の知識があれば日経新聞すら面白い。
ファッションの知識があれば、道行く人を見るだけで面白い。
知識があれば理解できることが増える。理解できることは面白い。理解できないことは面白くない。
当たり前の話です。
感受性が豊かになる
知識は時として感受性さえも育みます。
例えば、人気バンド「RADWIMPS」の曲「なんちって」のサビにはこんな歌詞が登場します。
なんちって 嘘です 俺もなんだかんだっていつもビビッてんです
でもね 俺にはまだなんかあんだ KAMEHAMEHA打ちてー
おそらく、多くの大学生はこう思うでしょう。「イマイチ意味が分からない」と。
だけど、「KAMEHAMEHA(かめはめ波)」を理解できる30代男性の大半はこの歌詞に特別な感情を覚えます。
「かめはめ波」とは90年代の人気マンガ「ドラゴンボール」に登場する必殺技の1つで、手から「気」と呼ばれるエネルギー弾を発射する技です。
当然のことですが「手からエネルギー弾を発射する」なんてマンガやアニメだけの話です。
しかし、当時、子どもたった男の子はみんな「かめはめ波」を練習しました。いつか出せると信じて。修行すれば本当に「かめはめ波」が出せると信じて。
だけど、年を重ねるにつれて気付いていきます。「かめはめ波」なんて出せないこと。「かめはめ波を出すこと」は特別な人間だけに許された行為であること。
そして、大人になって、本当に自分が凡人だと気付いた今、それでも自分が凡人だと信じたくない今だからこそ、こう思うのです。
「俺にはきっと"何か"がある」=「凡人じゃない」と。
「かめはめ波を打ちたい」=「特別な人間になりたい」と。
- 「KAMEHAMEHA」が何なのか
- 「かめはめ波を打つ」という行為がどういったものなのか
この知識がある人に、「なんちって」の歌詞は特別なものに聞こえるのです。
まとめ
勉強が好きな人間なんてそういません。
しかし「知識は増えれば増えるほど面白いことも増えるし、感じることも増える」のです。
長く生きている人間、人よりも知識が豊富な人間には面白いことがたくさんあります。
ビジネス本を読んでも面白い。
ファッション誌を見ても面白い。
マンガを読んでも面白い。
学生のフリーペーパーを見ても面白い。
もちろん、結果的に「知ってても面白くないこと」も出来てしまうかもしれません。だけど、それはあくまでも確率の問題。
知識を増やし、理解できることを増やしていけば、遅かれ早かれ「面白いもの」に出会います。