リクルートスーツは内定獲得に大きな影響を及ぼします。
誤解を恐れずに言えば、選考における第一印象は「見た目が9割」なのです。第一印象が良ければ言葉に説得力が生まれ、悪ければ評価が下がりやすい。
そして、第一印象の大部分は「スーツスタイル」で決まります。
ただ、過度に心配する必要もありません。最初のスーツ選びさえ間違わなければ、ずっと抜群の第一印象をキープできるのですから。
そこで今回は、
この3つに分けて大学生のリクルートスーツ選びの全てを解説します。
※メンズ向け記事ですが、選び方の基本はレディースも同じです。
就活スーツの基礎知識
リクルートスーツに悩む大学生は多い。
大抵の大学生は、スーツを真剣に選ぶのは就活が初めてです。そのためスーツの基本をしっかりと抑えておく必要があります。
リクルートスーツを選ぶ前に覚えておきたいポイントは次の3つ。
【大手量販店で購入する】
→近年の量販店には「就活用スーツ」が販売されている。価格やデザインに間違いがないため、失敗しづらい。
【予算は2万円〜3万円】
→平均的な予算。親からの援助があると「デパートの高級ショップ」や「オーダースーツ」を利用する学生も。
【「黒」と「濃紺」が基本】
→リクルートスーツの基本カラー。色に関しては毎年議論されがちだが、この2色ならば間違いない。
それでは、1つずつ詳しく解説します。
大手量販店で「就活用スーツ」を購入する
「青山」や「AOKI」「コナカ」などの大手スーツ量販店が基本になります。
誤解を恐れずに言えば、どんなスーツショップでも就活スーツを購入することは可能です。大学生が利用するスーツは大半が「黒無地スーツ」か「紺無地スーツ」のため、どこに行っても購入自体は出来る。
ただ、イチからスーツを選ぶのは面倒くさい。色、デザイン、シルエットを指定するのは手間なのです。
その点、大手スーツ量販店ならば、どこにでも定型の「リクルートスーツ」が販売されています。マイナビやリクナビと提携し、大学生が扱いやすい定番商品が必ず置いてあるのです。
そのため、大手スーツ量販店を選べば失敗することはない。
オススメのショップは後述しますが、基本的には「大手量販店が展開している若者向けスーツショップ」がベストです。具体的に言えば、
などが挙げられます。
これらのショップは「青山」や「コナカ」などに比べると店舗数は少ないものの、各都道府県の中心部には一定数が設置されています。
予算は2万円〜3万円が一般的
スーツの平均的な予算は「2万円〜3万円」です。
予算は学生に依るのでダメ出しはしづらいのですが、スーツは元々が高めのアイテム。1万円前後の安すぎるスーツは質感やシルエットが悪く、見た目の印象が悪くなりやすい。
可能な限り2万円以上のスーツがおすすめです。
反対に、アパレルショップの10万円以上のスーツは就活に向いていません。
シンプルなリクルートスーツは価格差が出づらい。タフな使い方をするので繊細な生地感はむしろマイナス要素です。予算に余裕があるなら5万円程度までは許容範囲ですが、コスパ的に最も優れているのは3万円前後のスーツです。
スーツの色は「黒」と「濃紺」が基本
リクルートスーツの基本は「黒無地」と「濃紺無地」です。
上記2色は現代の就活における最もベーシックな色味。誰にでも似合い、好感度も高いのでハズす意味はありません。
また、色味的には「チャコールグレー」も"あり"です。
ただ、現代の就活ルール的には「スーツの色は『黒』か『ネイビー』だ!」という風潮が強いため、率先してチャコールグレーを選ぶ学生は少ない。全体で見れば1%もいません。
「…ってか、全部同じような色じゃねーか!!」
そう仰りたい気持ちもわかりますが、ウールが主原料のスーツは光の当たり方によって見え方が異なります。
実物を見ると意外と違うので、購入は実店舗がおすすめです。
就活スーツを購入するショップの選び方
「近くの大手スーツショップで店員と相談しながら購入」なら大きな失敗はありません。
ただ、リクルートスーツ選びは毎年トラブルのもとです。ハズレの店員に合うこともあれば、知識不足で割高なアイテムを買ってしまうこともある。
そこで今回は、リクルートスーツを購入するショップを選ぶ3つのポイントを紹介します。
【「若者向け大手量販店」が基本】
→各都道府県の都市部に設置されているスーツショップで購入。
【アパレルショップはNG】
→サイズ展開が少なく、リクルートスーツを購入するメリットなし。
【イージーオーダーで一歩先へ】
→予算に余裕があるのなら「オーダー」にお金をかける。
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
「若者向け大手量販店」が基本
間違いがないのは「若者向けの大手スーツショップ」です。
有名スーツショップとして「青山」「AOKI」「コナカ」「ハルヤマ」などがありますが、それぞれが若者向けショップとしてカタカナ文字のブランドを展開しています。
これらのショップには大学生らしい「リクルートスーツ」が販売されているため、実店舗に行って一式買えば間違いはありません。
特にオススメなのは「スーツカンパニー」です。価格も「1万8000円」「2万8000円」「3万8000円」などのスリープライスで統一されているので安心できます。
「青山」や「AOKI」などの本家ショップも悪くはないのですが、こちらは価格表示がやさしくない。
割引を前提とした価格設定になっているのです。
つまり、定価が5万9000円でも実売価格を2万円台にしているのです。一見、おトクなようにも見えますが、みんな2万円台で購入するのですから定価が2万円台なのと同じです。
そのくせ、割引を上手く使えなければ割高な5万9000円になってしまう。毎年、一定数の大学生が知らずに損をしています。
その点、若者向けショップならば、割引は少ないものの基本価格はいつも同じです。シルエットも大学生向けでおしゃれなのも嬉しいポイントと言えます。
「おしゃれなアパレルショップ」はNG
私服をメインで売っているアパレルショップでの購入はオススメできません。
と言うのも、スーツ選びで最も大切なのは「サイズ感」なのです。私服と違い、肩幅や袖丈に1cm単位での調整が求められるスーツは、非常に細かいサイズ展開が重要になります。
そのため、これまでに紹介した大手スーツショップには20を超えるサイズが存在しているのです。「スーツカンパニー」ならば28サイズの展開になります。
ところが、アパレルショップのスーツは大抵がS,M,Lの3サイズ展開です。
いくら上質な生地を使った5万円のスーツでも、サイズが合っていないと意味はありません。奇跡的にピッタリサイズがあれば良いのですが、基本的にはスーツショップがおすすめです。
予算に余裕があるなら「イージーオーダー」を選択
もし、3万円以上の予算が出せるのなら「イージーオーダースーツ」がおすすめです。
繰り返しになりますが、スーツ選びで最も大切なのは「サイズ感」 そのため、予算に余裕がある時に重視すべきは「サイズ選び」なのです。
「イージーオーダー」は文字通り、オーダースーツの簡易版。無数に存在する型紙からあなたに最も近いサイズ感を選び、そこから体型調整や姿勢調整を加えベストサイズに調整します。
本来は10万円以上の高級店が主流ですが、
などは全国展開されている上に、3万円〜でオーダースーツが作れるため大学生にも利用しやすくなっています。
就活スーツに関するよくある質問集
ここからは当サイト「大学生はこれを見ろ」に寄せられたリクルートスーツに関する質問を紹介します。
随時追加していく予定ですので、気になることがあればコメント欄にどうぞ。
スーツの色は何色が正解?
「黒」と「ネイビー」を一着ずつで間違いありません。
そもそも、リクルートスーツの色味に悩むきっかけは、ウェブを中心に2つの論調が交差しているからです。つまり、
【現代派】多数派
就活のスーツは「黒無地」か「紺無地」が基本。それ以外の色味は就活生向けではない。ストライプも論外。
【歴史派】少数派
スーツの歴史を見れば「紺」と「グレー」こそビジネスの王道で就活も準ずるべき。「黒」は冠婚葬祭でしか使わない。ストライプも可。
この2つ。
本質的なことを言えば、好きな色を着れば良い。法律で決まっている訳ではありませんし、選考結果を決定付けるものではない。大抵の社会人にとって、わずかな色味の違いなんてどうでも良いのです。
ただ、「就活スーツは黒or紺」という文化が始まってから10年近くなります。そのため、ナチュラルに「就活生は黒だろ」と考えている社会人も増えてきました。
そのため、
【紺のスーツ】
→100%問題ない。
【黒のスーツ】
→99%問題ない。
【グレーのスーツ】
→90%問題ない。
こうなるのです。となれば、あなたの志望業界や性格も知らない私は、こうアドバイスするしかありません。
「『黒』か『紺』にしとけ。マイナス評価は絶対に受けないから」と。
ストライプはOK?
わざわざ選ぶ意味はないが、買い直すほどでもない。
色味の話と同じになりますが「ストライプのスーツは絶対にダメ」なんてルールはありません。ただ、ここ10年くらいは「黒無地」と「紺無地」がリクルートスーツの常識になり、その常識は社会人にも浸透し始めています。
そのため、
【無地のスーツ】
→100%問題ない
【ストライプのスーツ】
→95%問題ない
になるのです。
既に持っているスーツがストライプならば買い直す必要はありませんが、今からストライプを選ぶ意味もない。自己満足で内定は取れないのですから。
zozoのスーツはどう?
実際に購入した訳ではありませんが、オススメはしません。
zozotownは2017年に採寸ボディースーツの「zozoスーツ」を発表しました。それに応じて、2018年には「カスタムオーダースーツ」も展開。自宅で測ったサイズでスーツを購入できるようになったのです。
これが本当に「ぴったりサイズ」ならば最高です。就活への貢献度も高いでしょう。
ただ、現状は怪しい。そもそも、「zozoスーツ」の採寸項目だけでオーダースーツが作れるとは思えないのです。実際にオーダーを作れば分かりますが、実店舗ではスタッフが全身のサイズを数え着れないくらい測ってくれるのですから。
サイズ不備がある場合は交換も可能なので挑戦してみるのも"あり"だと思いますが、完成までの時間を考えると、
- 実店舗のオーダー
- 実店舗の既製品
- ネットのオーダー
- ネットの既製品
この順番でおすすめです。
デブ(ガリ)はどうすれば良い?
よほど特殊な体型でない限りは問題ありません。
先ほども紹介しましたが、大手量販店には28ものサイズが展開されているのです。加えて、「ウエスト調整」や「袖丈調整」を行うため、日本人でサイズがない人はほとんどいません。
また、「よほど特殊な体型」ならばオーダースーツで対応するのが正解です。
既製品に比べると割高になってしまいますが、全国の都市部に展開されている「麻布テーラー(3万7000円〜)」や「エフワン(2万9800円〜)」ならば既製品の価格プラスαで購入できるため、覚えておいて損はありません。
スーツは何着必要?
基本は「2着」です。
と言うのも、スーツは「1日着たら、1日休ませる」が基本です。自宅で洗濯できないスーツは、シワや痛みの定着を防ぐために連日の着用を推奨していません。
そのため、毎日の就活にも対応できるよう「2着」がベスト。
ただ、予算の問題もありますし、一着で乗り切る学生も少なくありません。その際は、店頭でスーツのケア方法をしっかり聞いておきましょう。具体的には、
- 必ずハンガーにかける
- 軽くブラッシングする
- パンツを逆さに吊るす
などを実践すれば大丈夫です。
まとめ
リクルートスーツは「黒」と「紺」を一着ずつ買うのが基本です。
どこの店舗でも購入は可能ですが、大手スーツ量販店ならハズレは少ない。特に、若者向けスーツを展開している、
これらのショップを選べば安心です。
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