就活塾
就活は学生だけのイベントではありません。
複雑になる採用課程、内定の二極化、難しい人材確保etc
学生を採用する企業側にとっても頭を抱える時期なのです。
双方の問題を解決するために近年注目されているのが「就活塾」や「就活支援団体」と呼ばれるもの。特に、内定獲得に不安を持つ学生にとっては強い味方となりつつあります。
以前、「大学生はこれを見ろ」では優良就活塾の選び方の"基本"を紹介しました。
【過去記事】
【内定を取るために】優良な「就活塾」や「就活支援団体」の選び方
今回は視点を変えて「儲けの仕組み」から見る就活塾の選び方を解説します。
2つの就活塾
就活塾の「儲けの仕組み」は大きく分けて2つです。
- 学生からお金を取る
- 企業からお金を取る
1つずつ詳しく解説します。
学生からお金を取る
これは文字通り「塾」です。
1ヶ月に数千円〜数万円を学生から徴収して、学生に企業選びから面接対策まで指南します。
地域や年度にも依りますが、月1万円前後が相場。
昔からやっている優良就活塾も存在しますが、就活ビジネスに目を付けた悪徳業者も参入してきているので注意が必要です。
「入会金と年会費合わせて50万円」
「年収1000万円の企業に入れるなら安いもんでしょ」
とか言って。
企業からお金を取る
現在、「就活塾」「就活支援団体」と呼ばれるものの大半は学生からお金を取っていません。
勘違いしないでください。良い人たちだからお金を取らないのではありません。学生からお金を取るより 企業からお金を取った方が効率が良いのです。
言うまでもなく、学生にとって就活はしんどい。でも、企業にとっても採用活動はめちゃくちゃしんどい。
採用ページの作成、説明会の開催、大学への根回し、選考書類の作成、面接の実施etc
今や学生一人の採用にかかるお金は50万円〜100万円と言われています。おまけに、そこまでお金と手間をかけても内定辞退やらで人数を確保できないこともある。
そこで活躍するのが「就活塾」です。
「就活塾」は企業側には「人材輩出会社」と名乗り「優秀な学生をあなたの会社に送り込む。1人あたり30万円でどうだ?」と持ちかけます。
企業はそれを受けます。採用活動で最も大変な「人を集めること」を丸投げできて30万円ならば悪くない。
そうやって、「就活塾」は学生に就活を教えながら、自社と契約している企業を学生に猛プッシュします。
学生の意向を無視した就活塾
繰り返しになりますが、現在「就活塾」「就活支援団体」と呼ばれるものの大半は学生からお金を取っていません。
多少の違いはあれど、基本は先ほど紹介した「企業からお金を取ること」によって運営されています。
ここで問題になるのが「学生を企業に送り込まないとお金にならない」という点。
そもそも、こういった就活塾の提携する企業は中小企業が大半です。「中小企業だからダメ」という訳ではありませんが、自社の力だけで学生を集めることの出来ない"弱い"企業であることは否定できません。
そういった企業を最初から志望している学生は非常に稀です。だけど、企業に学生を送り込まないと就活塾は運営できない。
結果的に、学生の本来の志望を言葉巧みにねじまげ、提携している企業へ送り込もうとする"悪い"就活塾が大量に発生するのです。
どの就活塾が優れているのか
「じゃあどんな就活塾 が良いんだよ!」
そんな声が聞こえてきそうですが、一概に「これ!」と言った見分け方はありません。
学生からお金を取る優良就活塾もある。一方で、高額な金額を要求する悪徳就活塾もある。
企業からお金を取って無理やり学生を送り込む悪徳就活塾もある。一方で、学生に「儲けの仕組み」を公開した上で「私たちが自信を持ってオススメする会社です」と紹介する優良就活塾もある。
1つだけ言えるのは、どれだけ「良さそう」に見えても"あなたのため"にやっている会社は存在しません。
みんな「自分が儲かるから」やっているんです。それは悪いことではなく、営利団体として当然の話。
それら全てを理解した上で、結果的にあなたが最もトクをする場所を選んでください。
また、それらを見抜く自信がないなら「大学のキャリアセンター」が1番です。企業研究、ES添削、面接対策、全て揃っています。
まとめ
- 学生からお金を取る就活塾
- 企業からお金を取る就活塾
どちらにも利点はあります。前者は完全に中立な立場で就活を世話してくれますし、後者は言うまでもなくお金がかからない。
また、こんなこと言うと就活塾の人に怒られますが、
企業研究は大学のキャリアセンターで、面接対策やES対策は無料の就活塾で。というのが最もおトクで間違いのない組み合わせです。