「就活では、ピカピカの黒の革靴を履いておけば良い」
これは真実です。
革靴には、たくさんの種類がありますが、変に悩まずに「ピカピカの黒の革靴」を選んでおけば大事故を起こすことはない。
ところが、そうは言っても、
「『内羽根のストレートチップ』ってやつを選べって先輩に言われたんだけど!?」
「入学式に買ったやつで良い?買い直した方が良い!?」
などの質問が絶えないため、今回は就活における革靴選びを解説します。
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就活における靴の基本情報
まず、就活における靴の基本情報を3つお伝えします。
- 就活では「黒の革靴」が原則
- 革靴のデザインは評価に影響する
- 革靴は通販では買わない
それでは、1つずつ解説します。
「黒の革靴」が原則
就活における足下は「シンプルな黒の革靴」が原則です。
稀に「黒のスニーカー」や「明るい茶色の革靴」などを履いている学生を見かけますが、可能な限り避けた方が良い。
どれだけ意識の高いことを言おうが、就活において、学生は企業に選んでもらう立場です。
だからこそ、「ダークスーツ×黒髪短髪」という日本社会における最もフォーマルな格好に身を包むのです。当然、足下もそれに準ずる必要があります。
私服面接の際はスニーカーでも構いませんが、「リクルートスーツには黒の革靴」を忘れないでください。
革靴のデザインは評価に影響する
一言に「黒の革靴」と言っても、デザインは非常に多い。
例えば、以下のデザインは「内羽根ストレートチップの革靴」で、スーツファッションにおける最もフォーマルなアイテムです。面接はもちろん、冠婚葬祭にも使えます。
反対に、以下のデザインは「モンクストラップの革靴」で、スーツファッションではカジュアル寄りのアイテムです。ビジネスシーンでは役職持ちか緩い職場でしか使われず、新卒就活には適していません。
もちろん、適していないとは言え「モンクストラップを履いてるから不採用!」と全ての企業が考えている訳ではありません。
しかし、常識の基準は人それぞれです。スーツの歴史を大切にしている人が面接官に1人いれば、あなたの評価は著しく下がります。
革靴に限らず、就活におけるファッションは「誰からも文句が出ない」が大原則です。
過度に気にする必要はありませんが、今から革靴を買うのであれば「内羽根のストレートチップの革靴」を覚えておいてください。
デザインの詳細は後述します。
通販では買わない
革靴は、サイズ選びが非常にシビアなアイテムです。
伸縮性があり、ヒモでサイズ調整ができるスニーカーとは訳が違います。機能性だけで言えば、革靴は非常に不便なアイテムなのです。
そのため、購入時は試着が必須。
毎日身につけるものに不快感が残ってしまうと、就活そのものが不快になってしまいます。
もちろん、Amazonなどの「届いてから試着、合わなかったら返品」が出来る通販ならば大丈夫です。
正しい革靴の選び方
ここからは「正しい革靴の選び方」を解説します。
先ほども少し触れましたが、「黒の革靴」と言っても細かいデザインは多い。今回は、新卒就活において重要な、
- ひも部分のデザイン
- つま先のデザイン
この2つを解説します。
先に結論を言っておくと、新卒就活におけるベストは「ひも部分が内羽根」で「つま先部分がストレートチップ」の革靴です。
ひも部分のデザイン
ひも部分のデザインは、
- 内羽根(就活推奨)
- 外羽根(就活可)
- ヒモなし(就活不可)
の3つに分けられます。
「羽根」とは、ヒモを通す部分のこと。この部分が内に潜っているデザインを「内羽根」 外に飛び出しているデザインを「外羽根」と呼びます。
「内羽根」の方がフォーマルですが、「外羽根」を選んでも構いません。
また、ヒモがないデザインの革靴も存在しますが、「ヒモがない」は、それだけでカジュアルの証明です。新卒就活では避けましょう。
つま先のデザイン
革靴のつま先には様々なデザインが施されています。
- ストレートチップ(就活推奨)
- プレーントゥ(就活推奨)
- スワロートゥ(就活可)
- Uチップ(就活可)
- ウイングチップ(就活不可)
「ストレートチップ(就活推奨)」は、つま先に横一文字のステッチが施されたデザインです。最もフォーマルなデザインのため、就活はもちろん、ビジネスシーンや冠婚葬祭においても活躍します。
「プレーントゥ(就活推奨)」は、つま先に何もデザインがないもの。ストレートチップに次いでフォーマル度が高いため、こちらを選んでも問題ありません。
「スワロートゥ(就活可)」は、つま先に向かって2本のステッチが施されたもの。縦ラインの強調によってスマートに見えますが、フォーマルではありません。
「Uチップ(就活可)」は、つま先のラインに沿ってステッチをデザインしたもの。カジュアル色が強く、本来はスーツに合わせるタイプのデザインではありませんが、何故か日本では許容されています。
「ウイングチップ(就活不可)」は、つま先のステッチが羽のようにW型に施されるデザインです。メダリオン(小さな穴)も同時に施されているため、華やかでパーティ向け。就活では避けてください。
「内羽根のストレートチップ」がベスト
「ひも部分のデザイン」と「つま先部分のデザイン」
以上2つの組み合わせから、最もフォーマルなデザインを選択した「内羽根のストレートチップ」が就活におけるベストな革靴です。
就活だけでなく、葬式や結婚式でも使えるため、1足は持っておいて損はありません。
また、「ひもなし」と「ウイングチップ」を除いたデザインであれば、どの革靴でも「可」です。既に持っている革靴ならば、わざわざ買い替える必要はありません。
就活の革靴はどこで買うのか
「内羽根ストレートチップの革靴」は、どこで買えば良いのか。
予算別に、
- 大手スーツショップ
- デパートの紳士服売り場
- ドンキなどの格安小売店
の3つを紹介します。
大手スーツショップ(1万〜2万円)
大学生に最もオススメなのが「大手スーツショップ」です。
- スーツセレクト
- スーツカンパニー
- 洋服の青山
などの大手スーツショップでは、1万円前後で良質な革靴を購入することが出来ます。スーツを購入する際に、一緒に買ってしまうのがオススメです。
デパートの紳士靴売り場(3万円〜)
予算が豊富ならばデパートの紳士靴売り場がおすすめです。
パッと見は大手スーツショップのものと変わりませんが、
- 革の質
- 革の製法
に拘っているアイテムが多く、しっかりとケアをしておけば10年以上履き続けることが可能です。
ブランドとしては「スコッチグレイン」と「リーガル」がオススメ。
2つとも日本発の歴史あるブランドのため、日本人の足に馴染みやすい革靴を販売しています。
ドンキなどの格安小売店(5000円前後)
予算が少ないのであれば、激安小売店も"あり"です。
ドンキホーテなどの小売店であれば、5000円前後で革靴を購入することも可能になります。
ただし、本来、本革で製作される革靴は1万円をくだらないアイテムです。安価な革靴は合皮が使われていて、機能性や見た目に優れているとは言い難い。
そのため、私個人としてオススメはしません。
どうしても予算が少ないのであれば、Amazonのこちらの商品はレビュー評価が高くなっています。
繰り返しになりますが、革靴はサイズ選びが非常にシビアなアイテムです。
Amazonで購入する場合は「返品・交換無料サービス」を利用し、自分に合ったものを購入してください。
よくある質問集
ここからは「大学生はこれを見ろ」に寄せられた質問を紹介します。
適宜追加していくので、気にあることがあればコメント欄にどうぞ。
どうすればピカピカになる?
市販の「ツヤ出しスポンジ」を利用してください。
出かける前に30秒磨くだけで簡単にツヤを出すことが出来ます。
もし、「3万円以上の革靴を10年履くつもりで磨く」のであれば、
- ブラシで埃を落とす
- クリーナーで汚れを落とす
- シュークリームを塗り込む
- ブラシでクリームを馴染ませる
- ポリッシュでツヤを出す
以上のような本格的な工程が必要になります。気になる方は、リーガルのウェブサイト等で確認してみてください。
靴を買い替えた方が良い?
「入学式で買った靴が『外羽根のUチップ』なんですが、買い替えた方が良いですか?」
こんな質問は、めちゃくちゃ多い。
答えは「買い替えなくても良い」です。
確かに、最もフォーマルなのは「内羽根のストレートチップ」ですが、現代社会においてそこまで求めている企業は非常に稀です。どちらかと言えば、革靴の汚れの方が目立ってしまいます。
極論、「ボロボロの内羽根ストレートチップ」よりも「ピカピカの外羽根Uチップ」の方が評価は高いのです。
ただ、予算に余裕があるのならば「買い替えずに、買い足す」をオススメします。
と言うのも、革靴って2足以上あった方が良いのです。就活時期に毎日履いていると、あっと言う間にヨレヨレに汚れてしまい、ピカピカに保つことが難しくなってしまう。
そのため、
- 説明会や筆記試験では古い革靴
- 面接では新しい革靴
などの使い分けをしておくと、選考の際に焦ることはなくなります。
私服用の革靴を使っても良い?
ダメです。
いや、言いたいことは分かります。
「外羽根のプレーントゥでも良いのか…じゃあドクターマーチンの3ホールシューズでいけるな…」って考える人、毎年いますから。
ドクターマーチンは良い靴です。
だけど、それはあくまでも「私服に合わせる靴」としてです。スーツにはスーツ用の靴があります。マーチンを就活で履くくらいならば、ドンキで3000円の革靴を買った方が良い。
そのくらい場違いなのです。
まとめ
就活における革靴の原則は「黒の革靴をピカピカにしておく」です。
また、今から購入するのであれば「内羽根のストレートチップ」を選びましょう。
就活はもちろん、入社してからも、冠婚葬祭においても幅広く使えるため、この機会に購入しておくと便利です。
また、購入場所は、
【予算1万円前後】
→大手スーツショップ
【予算3万円以上】
→デパート紳士靴売り場
【予算5000円前後】
→ドンキやAmazon等の大手総合小売店
がオススメです。
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