自己分析
人生の中で就活でしか使わない言葉の1つに『自己分析』があります。
一言で言えば「自分を探る作業」
自分のやりたい事、長所や短所、学生時代のことなどを見つめ直し、具体的に説明できるようにする作業です。
数年前まで就活において、自己分析は最重要項目でした。
今でも本屋に行けば自己分析のためだけの本が所狭しと並んでいます。
しかし、その一方で、「自己分析なんて必要ない」という風潮も広がりつつあります。
さて、どちらが正しいのでしょうか。
「自己分析せずにどうやって就活するんだ!」という主張
自己分析を推奨する就活コンサルタント、キャリアプランナー等は口を揃えてそう言います。
「日本の教育では就活をするまで自分の将来を真剣に考える機会は少ない。だから、就活の直前に今までの自分を見つめ直して将来の道しるべを模索するのは当然のことだろう」と。
ごく自然の意見のように聞こえます。
では、自己分析反対派はどういった主張なのでしょうか?
「学生生活での経験と将来の仕事は関係ないだろう!」という主張
自己分析に否定的な経営コンサルタントや、実業家たちはそう言います。(余談ですが、自己分析反対派は直接就活に関わっていない人の場合が多いです)
「将来の仕事のことを真面目に考えるのは結構なことだが、部活や大学での勉強などを直接将来の仕事と結びつけるのはおかしい。『バイト経験によってコミュ力抜群だから営業志望』なんて考え方が安易すぎる。経験してもいないのに仕事の適性は測れない!」
あらら。こっちはこっちで尤もな主張のように聞こえます。
あなたはどっちが正しいと思いますか?
あなたはどっちが正しいと思いますか?
この言葉、単なる行間の調節ではなく、本気で考えてほしいのです。
【重要】内定を取れる学生と取れない学生の違いは「自分で考えられるかどうか」という話。
こちらの記事でも紹介しましたが、就活において「自分で考えること」は成否に大きく影響します。
特に、自己分析なんて曖昧なもの、100人学生がいたら100通りの正解が存在します。
この後、私の答えを陳述しますが、それがあなたにとって正しいかどうかはあなたにしか分からないのです。
私の答えに納得するならそれも良し、納得しないのならそれも良し、です。
自己分析はするべきである
結論から言うと、自己分析はするべきです。
ただし、「過去はきっちり、未来はやわらかく」が条件になります。
過去はきっちり
学生時代やそれ以前の経験は、自己分析によって細かく思い出しておくことは大切です。
なぜなら、面接のときに必要だから。
例えば、「在学中にサッカー部でキャプテンをやっていた」事実があるとします。
自己分析をしていなければ、これだけの話です。「部活は何やってたの?」という質問にしか答えられません。
しかし、サッカー部での経験を深く分析し、楽しかったこと、辛かったこと、解決に向けて努力したこと、大変だったこと、嬉しかったこと、それら全てを理解すれば面接での会話の多くはサッカー部での経験に結びつけて話すことが出来ます。
自己分析をすることによって面接を有利に進められるのです。
それだけで自己分析を行う価値は充分にあります。
未来はやわらかく
「過去の出来事から未来を想像する」
一見合理的で素晴らしいことかの様に思えますが、非常に危ない考え方です。
なぜなら、所詮想像の範疇を超えないから
学生には社会人経験がありません。過去から未来を想像するのは大切ですが、学生と社会人では根本的に次元が違います。
多くの学生は就活が本格的に始まる前に自己分析を終わらせます。しかし、社会人と交わり、初めて触れることが出来るのが就活なのです。
就活の途中で価値観や、やりたいことが変わるのは当たり前と言えます。
しかし、就活前に自己分析をきっちり終えている学生はその変化に気付けない。未来の自分の道を決める大切な変化にも関わらず、です。
よって、志望業界や人生設計などの未来へ向けての自己分析はあくまで「目安程度」に柔らかく捉えておくことが大切です。
就活の途中における「自分自身の変化」を見逃さないようにしましょう。
まとめ
自己分析は行うべきですが、
「過去はきっちり、未来はやわらかく」な、ちょうど良い自己分析を目指してください。