こんな質問を頂きました。
はじめまして。東京都に住んでいる大学1年、男です。
大学内での友人関係について質問があります。
(中略)
父に言わせると「大学は生涯の友人ができる大切な場所」らしいです。ところが、僕には親友と呼べる友人がいません。
ぼっちと言う訳ではありませんが、大学での友達は何となく一緒にいるだけで、大学の外で2人で遊んだりはしないのです。
バイト先の社員さんも父と同じようなことを言っていました。
親友が出来ないのは僕に人間的に欠陥があるからなのでしょうか?また、どうすれば親友が出来るのでしょうか?
よろしくお願いします。
いや、わりと普通です。
40歳過ぎ以降の人たちは大学生活を異様に美化していますが、現代の大学生は親友が出来る人の方が稀。
そもそも、大学生活って親友が出来づらいものなのです。
親友が出来づらい3つの理由
大学では親友が出来づらい3つの理由があります。
- 毎日会わない
- 共通の目的を持って努力しない
- 打算が生まれる
1つずつ解説します。
毎日会わない
人間の心理の1つに「単純接触効果」と呼ばれるものが存在します。
簡単に言えば「何かしらの対象物と繰り返し接することで、警戒心が薄れ、好意度が増していく法則」のこと。
もっと簡単に言えば「毎日会ってりゃ仲良くなるよね」という心理です。
中学校、高校では「クラス」が存在し、毎日顔を合わせていました。
そのため、4月にはぎこちなかったクラスも、半年が経つころには全員がある程度打ち解けていたはずです。
ところが、大学には「クラス」が存在しません。
学部学科が同じなら、週に2,3度は会っているかもしれませんが、それ以上に会うことはない。単純に「会う回数が少ないこと」は「親しい友人が出来ないこと」に繋がるのです。
共通の目的を持って努力しない
中高で1番仲の良い友達は部活の友達ではありませんか?或いは、高校の学園祭のあと、急にクラス内カップルが増えませんでしたか?
共通の目的を持って一緒に努力したとき、そこには友情や恋愛感情が生まれやすい。
では、大学生活ではどうでしょうか?
大学生活で高い目標を持って行動している人は非常に稀です。ましてや、友人と一緒になにかを目指して努力するなんて…。
サークル活動やゼミ活動は楽しいものです。
ただ、楽しさしか経験していない関係は、意外ともろい。
打算が生まれる
「三井住友銀行に特別枠で内定決まったんだ!」
「モデルのオーディションに受かったの!再来月の誌面に載るって!!」
「宝くじで1000万円当たった!!」
友達が急にこんなことを言ってきたら、あなたは素直に喜べるでしょうか?
妬みは人間関係において避けては通れぬものです。高校生くらいまでなら純粋に喜べた他人の幸福が、歳を重ねるごとに「何となく腹立つもの」に変わってゆく。
そして、幸福を願えない相手と、親密な関係になれるはずもない。
ちなみに、就活を経て大学の友人を失うパターンも多いです。成功者へ向けての妬み、或いは、失敗者に向けての見下し、悲しいものです。
大学で親友を作る方法
逆を言えば、
- 毎日会わない
- 共通の目的を持って努力しない
- 打算が生まれる
この3つの逆を行けば、親友が出来る可能性は高い。
最も分かりやすいのは「体育会の部活動」
練習があるから毎日会う。勝利という共通の目的のために全員で努力する。部活に専念しているから妬み見下しが起こりづらい。
名門の体育会が、何年経っても強固なつながりを持っているのはこういった背景もあるのです。
とは言え、今から部活を始めるのは難しいでしょう。ならば、
- 学園祭の実行委員
- 人数が多いアルバイト
- 就活団体
などの「比較的会う頻度が高く」「共通の目的に向かって努力する」団体に所属しておけば、親友が出来る可能性は高くなります。
まとめ
大学で親友が出来づらいのは当たり前の話です。
ただ、親友が出来ないからと言って、自分の性格を曲げてしまうのはオススメしません。
無理をして性格を取り繕っても、それはあなたの上辺でしかありません。上辺でできた友達が親友になることはあり得ない。
どうしても親友を作りたいと言うのなら「性格を取り繕う」のではなく「出会いの数を増やす」のがオススメです。
出会いの数を増やし続ければ、いずれは親友と呼べる人間に出会えます。
それこそ、人に依っては30歳を過ぎてから生涯の友が出来るのですから。