「なんとなく、就活が不安だ…」
そんな風に考えている学生は、とても多い。
不安に思うこと自体は悪くありません。就活は、ほぼ全ての学生が初めて経験するものです。不安を感じるのも仕方がない。
そして「なんとなく不安」を解決するのは簡単です。
なんとなく不安
↓
明確に不安
↓
明確に対策
これだけ。
まず、「なんとなく不安」を「明確に不安」にするのです。不安なポイントがはっきりすれば、対策を打つことが出来る。当たり前の話です。
そこで今回は、就活のスケジュール、つまり、内定までの流れをイチから解説します。
その中で不安に思う箇所があれば、対策してください。本を買う、キャリアセンターに相談する。対策方法はいくらでもあるのですから。
毎年少しずつ時期がずれるので、文中の時期は2018卒向け。
ただし、現時点では2019卒以降のスケジュール変更は発表されていないため、経団連からの発表がなければ2019卒以降もこのまま。
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基本的な流れ
まず、基本的な流れをチェックします。
これは、大手就活サイト「マイナビ」が発表している公式スケジュールですが、このまま鵜呑みにしてはいけません。
全体的に2,3ヶ月フライングするイメージで予定を組んでください。
と言うのも、上記のスケジュールは「6月から選考開始」という経団連の通達を基に作成されていますが、この通達を積極的に守る企業はほとんど存在しません。
企業側からすれば、他社が採用を始める前に優秀な学生だけをつまんでおきたいのです。選考を後伸ばしにする利点が企業側には存在しません。
そのため、毎年経団連が発表した日程よりも2,3ヶ月前に選考が活発化します。
今年で言えば、4月,5月が1つ目の山場になるでしょう。
スケジュールの具体的な解説
ここからは、スケジュールの詳しい内容を具体的に解説します。
- 学内セミナー
- 筆記試験の勉強
- 自己分析
- 業界(企業)研究
- OB訪問
- 合同説明会
- プレエントリー
- 個別説明会
- 選考
- 内定(内々定)
- 繰り返し
この順番が基本ですが、多少前後しても構いません。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
【1】学内セミナー
【3年生の12月〜選考が始まるまで】
大半の大学では、
- 就活の流れ
- 自己分析のやり方
- エントリーシートの書き方
- 面接の心得
- 各業界の特色
などの就活の基本を長期に渡ってセミナーで解説してくれています。正直に言えば、この記事を読むより大学のセミナーに行った方が理解が早いでしょう。
それほどまでに大学側は就活に力を入れてくれているのです。
また、「いや、自分の大学はセミナーなんてやってない!」と思う人もいるかもしれませんが、よほど小さな新設大学でない限りは必ず行われています。
1度、キャリアセンターをのぞいてみてください。
【2】筆記試験の勉強
【3年生の12月〜選考が始まるまで】
ほとんどの企業では、書類選考や面接に進む前に筆記試験を行っています。
筆記試験の内容は企業によって異なりますが、大半は中高生の知識で解けるものばかりです。そのため、解くこと自体は誰でもできるものの、初見では固まってしまう学生がほとんど。
はっきり言えば、がっつり受験勉強をしてきた国公立組はほぼノー勉でいけますが、推薦で入った私立組は最低1ヶ月の勉強をしておかないと規定ラインに届かない。
筆記試験が活発化する3月、4月までに必ず勉強しておいてください。
筆記試験に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
【参考記事】
就活の筆記試験(適性検査)対策|SPIを中心に就活本番までにやるべきことをじっくり解説する。
【3】自己分析
【3年生の12月〜選考が始まるまで】
自己分析とは文字通り「自己を探る作業」のこと。
- どんな仕事をしたいのか
- どんな企業に入りたいのか
- どんな人間になりたいのか
- 大学時代なにをしてきたのか
選考中は、企業側から様々なことを質問されます。そのため、自分の中である程度の就活の軸を決めておかないとスムーズに進むことが出来ません。
そのための作業が自己分析です。
尤も、将来への考え方は就活を進めていく中でも変化していくものです。ガチガチに「自分はこういう人間だ!」と思い込むのではなく、あくまでも就活の方向性を決めるようにしてください。
【4】業界(企業)研究
【3年生の12月〜選考開始まで】
自己分析や合同説明会を経て、自分の適性や将来の展望が何となく見えてきたら、業界や企業のことを詳しく学ぶ段階です。
例えば、「なんとなく金融に興味があるなー」と考えたなら、
【金融にはどんな業界があるのか】
→銀行、証券、保険etc
【銀行にはどんな企業があるのか】
→メガバンク、外資系銀行、地方銀行etc
【メガバンクは具体的にどこを指すのか】
→三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行
【三井住友銀行の詳細情報は】
→平均年収748万円、新卒採用人数850名、勤務地は全国etc
と、情報を細分化していき、本当に自分が望むべき企業を研究するのです。
業界の全体図を把握したいのなら「業界地図」を。(就活生専用ではないので「2018年版」になっていますが、最新です)
企業の詳しい情報を知りたいのなら「就職四季報」をチェックすれば間違いありません。
【5】OB訪問
【3年生の12月〜選考開始まで】
企業研究、或いは面接対策の一環として「OB訪問」も効果的です。
「OB訪問」とは文字通り、自分の大学から志望企業に就職した卒業生を訪問して話を聞くこと。
書籍やネットでは掴めない会社の風土や、選考の具体的な対策を聞くことで内定へと近づくことが出来ます。
OBの連絡先は大学のキャリアセンターで聞いてみましょう。
また、OB訪問に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
【参考記事】
OB訪問とは|就活におけるOB訪問の役割と重要性を解説する。
【6】合同説明会
【3年生の3月〜選考が始まるまで】
合同説明会とは、1つの大きな会場に数十社の企業が集まり、それぞれのブースで自社の説明をする場を指します。
毎年テレビで放映される学生が何万人も集まってもみくちゃになっているやつです。
合同説明会では、企業の詳しい情報は公開されません。
と言うのも、詳しい情報は後日の「個別説明会」で実施されます。合同説明会ではあくまでも自社に興味を持ってもらうための"さわり"の部分しか説明しないのです。
そのため、「個別説明会」に参加するのであれば「合同説明会」への参加は必須ではありません。
ただし、志望企業(志望業界)が決まっていないのなら話は別。志望企業が定まっていない時に大切なのは、とにかくたくさんの企業の情報を手に入れることです。
就活が始まっても志望企業がはっきりしていないのであれば、合同説明会には積極的に参加しましょう。
【7】プレエントリー
【3年生の3月〜選考開始まで】
3月1日に「リクナビ」や「マイナビ」などの就活サイトがオープンし、本格的に就活が始まります。
ちなみに、既に2018卒向けの就活サイトは登録が可能ですが、ここで言う「就活サイトがオープン」とは、各企業へのプレエントリーが可能になる状態を指します。
就活サイトによって多少表現は変わりますが、
【プレエントリー】
企業の情報を受け取れる状態にしておく
【エントリー】
企業の選考に参加した状態
を指すのが一般的。
例えば、「三井住友銀行」を強く志望しているなら、就活サイトがオープンした直後にリクナビから「三井住友銀行」にプレエントリーしておくのです。
そうしておけば、「三井住友銀行」に関する採用情報は全てあなたの元に届くようになります。
プレエントリー自体に期限はありませんが、志望企業の選考が終わってからプレエントリーをしても意味がありません。そのため、3月に入ってから素早くプレエントリーできるように、出来るだけ早く(3月下旬までには)志望企業を固めておく必要があります。
また、いくらプレエントリーしても、それだけで選考課程に入ったことにはなりません。選考に参加する気があるならば、それ以降の説明会やエントリーシートのお知らせをしっかり把握しておきましょう。
【8】個別説明会
【3年の3月〜選考が始まるまで】
プレエントリーを送った企業から真っ先に届く情報が「個別説明会のお知らせ」です。
名前の通り、「個別説明会」は「合同説明会」とは違い、それぞれの企業が自社についてじっくり語る説明会を指します。
- 業界内での立ち位置
- 自社の強み
- 社員の生の声
- 福利厚生などの待遇
- 選考への参加方法
- etc
を詳しく説明してくれるため、本気で志望している企業であれば参加は必須です。
【9】選考
【3年の3月〜就活終了まで】
個別説明会が終われば、いよいよ選考が始まります。
日程は企業によって変わりますが、個別説明会の1,2週間後から
エントリーシートの提出
↓
筆記試験
↓
グループ面接
↓
個人面接2,3回
↓
内定
というルートが一般的です。
大体、エントリーシートの提出から1,2ヶ月で内定が決まります。
【10】内定(内々定)
【4年生の4月〜就活終了まで】
選考を突破すれば入社の内定(内々定)を得ることが出来ます。
ちなみに、「内定」と「内々定」の違いは、
【内定】
10月1日以降の内定式で受け取る、入社への確定キップ
【内々定】
10月1日までに受け取る「内定」への「内定」
こうなっています。
厳密に言えば、10月1日以降でないと学生に内定を出せない決まりがあるので、それまで学生を繋ぎ止めるために「内々定」を出す訳です。
実際には「内定」も「内々定」もほぼ同じ意味で使われています。
【11】繰り返し
【4年生の4月〜就活終了まで】
スムーズに内定を得られなかった場合は、「【7】プレエントリー」から同じことを繰り返す必要があります。
尤も、1度目の流れで上手くいく学生の方が稀。
企業の選考日程には、
- 第一日程
- 第二日程
- 第三日程
といくつもの日程があるので、就活序盤でつまずいても後半で挽回することも充分に可能です。
例え、99回選考に落ちても、最後の1回で内定を得れば「成功」になるのが就活なのです。
まとめ
以上が"基本的な"就職活動のスケジュールです。
繰り返しになりますが、業界や地域によっても選考スケジュールは異なります。やること自体は変わりませんが、順番は人それぞれです。
そのため、自分だけのスケジュールを早くに確立させることが大切になります。
就活のスケジュールがまだまだ不透明ならば、学内の就活セミナーに参加して、自分の立ち位置をしっかりと確認してください。
また、
「絶対に就活で失敗したくない…!!」
「早期内定を目指したい!」
とお考えの方は、以下の記事をご覧ください。
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