本命は3月,4月
この国では新卒採用における細かな決まりごとがあります。
就活の開始時期も倫理憲章によって定められていて、今年(2015卒)は4月から面接が解禁です。
ただし、倫理憲章はあくまでも「努力目標」であり、それ以前に面接を行っても罰則などは一切ありません。
とは言え、いわゆる「大手企業」や「優良企業」と言われる企業は基本的にこの倫理憲章を守ります。
そのため、多くの就活生の「本命企業」の面接は4月以降に始まるのです。それに応じて個別説明会やES提出などは3月に行われます。
そして学生たちは言います。
「本番は3月からだから、それまでは暇だなぁ」
それ、死亡フラグです。
また、今回の話は、
「本来の実力さえ出せば本命企業に受かる実力がある」
という前提のもとにお話します。
面接という非日常の場
ちなみに、就活において「本来の実力」を出せる学生は非常に稀です。
イメージ的には全体の3割にも満ちません。
その原因は「緊張」と「プレッシャー」
面接という狭い個室の中で20歳ほど年上のビジネスマンから質問攻めにされる「緊張」
志望している企業に落ちたらどうしよう、就職が決まらなかったらどうしようという「プレッシャー」
この2つに圧迫された時、学生は本来の実力を発揮できなくなります。
なんてことのない質問の答えに詰まってしまうのはもちろん、緊張が過度に達したときにはその場でふさぎ込んでしまうのも珍しくありません。
面接を通過するため、そして就活を成功させるためにはこの「緊張」と「プレッシャー」を克服しなければならないのです。
緊張を克服する
「緊張を克服する方法」
これを真剣に語り始めれば本1冊まるまる書けます。事実、本屋に行けばこの手の本は腐るほど置いてあるのです。
ただ、結局のところ「緊張」の原因は1つだけ。
「慣れてないから」です。
家族や友人と話すときに緊張しますか?
しませんよね。家族や友人と話すのは日常ですから。
では、初めて会う人と話すときはどうでしょうか?おそらく、多くの人が少なからず緊張を感じるでしょう。
面接も同じです。
年上のビジネスマンに囲まれて質問攻めにされるのは多くの人にとっての「非日常」
どれだけ準備していようが、そんなところに放り込まれたら誰でも緊張してしまうのです。
それを克服するためには、面接に慣れること。
ぶっちゃけて言えば、本命の前にどうでも良い企業の面接に練習に行くのです。
これが緊張を予防するために、最も効果的で、且つ、短時間で出来る方法なのです。
プレッシャーを克服する
毎年の傾向として、7月までに内々定を得られなかった学生は秋までずるずると行ってしまうことが多い。
なぜなら、「このまま内定を取れなくてフリーターになったらどうしよう…」というプレッシャーが緊張を呼び、その緊張から面接で失敗し、さらにそれがプレッシャーを、という悪循環にはまるから。
そのため、家が自営業をしていたり、院に進む道を残していて、「失敗しても大丈夫」な学生の方が就活は上手くいくことが多いのです。
そんな「失敗しても大丈夫」な状態を作るのは簡単なことではありませんが、最も効果的なのは、
どこでも良いから内々定を1つ早めに取っておくこと。
中小でも、ブラックでも、就職偏差値30でもどこでも良いんです。
内々定を1つ持っているだけで、気持ちの余裕が全然違います。
それ以降「失敗したらフリーター」と考える必要もなくなりますし、他社が内定を出している学生はその会社からも魅力的に写ることが多いのです。
本命企業を受けにいく前に内々定を取っておきましょう。
緊張するかどうかは面接が始まってみないと分からない
「俺は学生団体で人前でのスピーチにも慣れてるし緊張なんてしませんよ」
自信満々にそう言って、本命の面接から青ざめた顔で帰ってきた学生を腐るほど見てきました。
「面接」も「スピーチ」も「人前で話す」という点では共通していますが、やはり本質的には全く別のもの。
スピーチに慣れているからと言っても面接で緊張しないとは限らないのです。
それを確認するためにも、本命の前に練習をしていくのは大切なことです。
まとめ
面接で失敗する原因は「緊張」と「プレッシャー」
緊張をなくすためには、面接という場に慣れること。
プレッシャーをなくすためには、どこでも良いから内々定を得ておくこと。
その両方を実現するためにも、本命の前に志望度の低い企業を受けにいくことは重要なことです。
「練習」と言うとイメージが悪いかもしれませんが、第一志望企業群の前に第二志望企業群を持ってくると考えてください。
百聞は一見にしかず、案ずるより産むが易し、面接の本を読み込むよりも飛び込んでしまうほうが効果的なのです。