人から好かれるために、香水は非常に有効なアイテムです。
香りは、五感の中でも特別なものだと言われています。「香りは感情を揺さぶる」なんて言葉もあるように、人間は好みの香りを持つ相手に惹かれる生き物です。
そして、現代における香りのメインが香水。
そこで今回は、
この3つを中心に、大学生のメンズ香水をじっくり解説します。
香水の基礎知識
香水の香りは、正式には大きく3つに分けられます。
- フローラル
- オリエンタル
- シプレ
ただ、香水初心者は上記の分類を見ても何1つイメージできません。そこで今回は、
【爽やか系】
万人ウケする香り。シトラス(柑橘)やフローラル(花)を中心とした軽めの香り。
【ダンディー系】
好みが分かれる香り。バニラやシダー(香木)を中心とした重めの香り。
【ニュータイプ系】
女子ウケ特化の香り。ベースにこだわらず、女性からの評価で香りを構築
この3つに分けて、香水の基本を解説します。
爽やか系は万人ウケ
爽やか系の香りを嫌いな人はいません。
- シトラス(柑橘系)
- フローラル(花)
- せっけん
などをベースにしている軽やかでスポーティな香り。「福士蒼汰から香ってきそう」と言えば分かりやすいでしょうか。
爽やか系の魅力は「万人ウケ」です。
男女年齢問わず「良い香り」だと認識されやすい。そのため、学生からビジネスシーンまで幅広く使用することが出来ます。
爽やか系の香水ではブルガリの「プールオム」が王道です。
ダンディー系は男子ウケ
ダンディー系は、好みが分かれる香りです。
- アンバー(香木の一種)
- ムスク(鹿から取れる香料)
- バニラ(ラン科の植物)
などをベースにしている重厚感のある香り。「竹野内豊から香ってきそう」と覚えておきましょう。
ただ、ダンディー系は男子ウケが良く、女子ウケが悪くなりがち。
「香水くさい!」と言われるのは、大抵この香りです。爽やか系とは違い、日常生活で感じることが少ないため、どうしてもマイナスの評価を受けることが多くなってしまう。
特に、大学生男子が初めての香水を選ぶとダンディー系を選びがちです。自分では気に入って買ったのに、同級生から「おっさんくさい!」と揶揄されてヘコむのは恒例行事。
また、ダンディー系の香水ではブルガリの「ブラック」が王道です。
ニュータイプ系は女子モテ
ニュータイプ系は女子モテに特化した香りです。
基本は「爽やか系」に寄せていますが、細部に「ダンディー系」の甘い香りを混ぜていることが多い。イメージとしては「綾野剛」です。めちゃくちゃ男前って訳じゃないのに、女性を惹きつける魅力がある。
ニュータイプ系は、前述の「爽やか系」や「ダンディー系」とは作られる過程から異なります。
と言うのも、香水の大半は「ブランドイメージを元に作られている」のです。例えば、前述の爽やか系「ブルガリプールオム」は、高級ブランドのブルガリを体現した香りです。「爽やか」や「一般ウケ」は結果論です。
しかし、ニュータイプ系は違います。
最初から「女性に好まれる香りを作る!」という視点で作られています。そのため、香りのベースやブランドイメージは気にしていません。ただ、ひたすらに女性からの好感度の高さを目指しているのです。
ニュータイプ系ではジーノの「ストーリア」が有名です。
大学生におすすめのメンズ香水
ここからは、
- 爽やか系
- ダンディー系
- ニュータイプ系
以上3種類に当てはまる具体的な香水を紹介します。
基本的には好きな香りを付けるのが正解ですが、初めての香水ならば「爽やか系」がオススメです。
【香り表記の注意点】
香水を紹介する際には「ダージリンティ」や「ムスク」などの公式に発表されている調香ベースを紹介しています。
ただ、あくまでも「ベース」のため、そのままの香りではありません。イメージとして参考にしてください。
爽やか系のメンズ香水
繰り返しになりますが、爽やか系の特徴は「万人ウケ」です。
そのため、
- 初めての香水
- 毎日付けたい
- 皆の好感度を上げたい
などの目的がある人は「爽やか系」を選んでみましょう。
今回、紹介する「爽やか系の香水」は3つ。
【ブルガリ】プールオム
香水の王道。圧倒的な万人ウケだが、香りは被りがち。
【カルバンクライン】CK one
プールオムに次ぐ人気。チャラ男からの人気が高い。
【アランドロン】サムライライト
爽やかさ抜群。持続力に不安が残るため、アトマイザー推奨。
それでは、1つずつ詳しく解説します。
【ブルガリ】プールオム
「最も有名な香水」と言っても過言ではないのが「ブルガリ プールオム」です。
「ダージリンティ」や「シトラス」の爽やか系の香りを中心に、「ムスク」などの深みを足した王道の香り。
ユニセックス(男女共用)で販売されているため、女子からの評価も高い香水です。
唯一の欠点は「売れすぎ」なこと。
香水を使ったことがある人なら、一度は手にしたことのあるロングセラーアイテムなのです。香水って、「自分だけの香り」だから楽しいもの。同じ香りの人を見つけると、ちょっとテンション下がります。
【カルバンクライン】CK one
プールオムに次ぐ人気を誇っているのが「CK one(シーケーワン)」です。
「ベルガモット」や「パパイヤ」などのフルーティで爽やかな香りをベースに、アンバーで落ち着きを持たした香り。
10年ほど前は「女子モテ香水と言えばCK one」みたいな空気感があったため、一時はプールオムを凌ぐほど人気が加熱。今は落ち着いていますが、その名残としてホストやチャラ男から支持されています。
【アランドロン】サムライライト
爽やかな香水として忘れてはいけないのが「サムライライト」です。
ベースは「レモン」「ライチ」「グリーンアップル」…と爽やか尽くし。落ち着きを持たせるために「ホワイドウッド」や「ムスク」も調合されていますが、みずみずしい雰囲気は間違いありません。
ただ、欠点として「持続時間の短さ」が挙げられます。
一般的な香水ならば半日ほどは香りが持続しますが、サムライライトに限っては4,5時間持つか微妙なところ。そのため、常用するならアトマイザー(香水の持ち運び容器)が必要になります。
ダンディー系のメンズ香水
ダンディー系の特徴は「男ウケ」です。
誤解を恐れずに言えば、ダンディー系の香水は「お金持ってそうなおじさんの香り」です。爽やか系に比べるとしっかり香るものが多いため、苦手な人もいますし、公式な場所で付けていると怒られたりします。
だけど、男子は大体この香りが好きです。
そのため、
- 2本目以降の香水
- 遊ぶ日だけに付ける
- 自分のテンションを上げるため
などの目的がある人にオススメ。
今回紹介する「ダンディー系の香水」は、3つ。
【ブルガリ】ブラック
ダンディー系の王道。お香っぽくてスパイシーな香り。
【グッチ】ギルティ ブラック
高級感のある大人の香り。一流ホテルのロビーのイメージ。
【ジバンシイ】π(パイ)
甘くてセクシーな香り。やや重めの香りで、秋冬向け
それでは、1つずつ詳しく解説します。
【ブルガリ】ブラック
ダンディー系の香りで最も高い人気を誇るのが「ブルガリ ブラック」です。
「ブラックティ」「シダーウッド」「ムスク」…と大人っぽく甘い香りをベースに調合。イメージとしては「夜のバー」や「高級レストラン」のような雰囲気です。
ちなみに、ブルガリブラックも被りがちな香水の1つです。
先ほど紹介した「ブルガリ プールオム」も同じですが、香水界において「ブルガリ」の人気は凄まじい。それだけ好まれているのですが、やはり香水が人と被ったときは気恥ずかしい。
周りに香水愛用者がたくさんいるのなら、ブルガリのシリーズは避けた方が無難です。
【グッチ】ギルティ ブラック
ダンディー系の香水が欲しいならグッチ、特に「ギルティ ブラック」は外せません。
ベースは「グリーンコリアンダー(セリ科の植物)」や「パチョリ(シソ科の植物)」と、聞きなれない植物の名前が続きますが、イメージとしては「高級ホテルのロビー」です。
はっきり言って、大学生らしい香りではありません。
ただ、だからこそ他人とは被らない唯一無二の香水として愛用することが出来ます。
【ジバンシイ】π(パイ)
甘さとダンディーさを兼ね揃えた香りなら「π」です。
香調は「ローズマリー」や「ゼラニウム」などの軽めの香りから、「シダーウッド」「トンカ」「バニラ」などの重めまで非常に豊富。
印象が強いのは「バニラ」のため「大人の甘い香り」を表現することが出来ます。
ただ、それ故に、春夏には少し重くなってしまいます。冬のコートと合う香りのため、秋冬用として使うのがオススメです。
ニュータイプ系のメンズ香水
ニュータイプ系の特徴は「女子ウケ」です。
お気づきかもしれませんが、香水って、世界中で有名な高級ブランドのものばかり。「ブルガリ」や「グッチ」「ジバンシイ」などの世界観を香りで表現したものが「香水」なのです。
ところが、近年になって日本発ブランドが独自の香水を開発し始めました。
歴史の浅い日本ブランドは世界観の表現なんて目指していません。シンプルに「女性からの評価が高い香り」をコンセプトにしたのです。
そのコンセプトは、有名ブランドと比べると邪道です。だけど、確実に評価はされています。
今回、紹介する「ニュータイプ系」は3つ。
【GINO】ストーリア
ニュータイプ系トップ。爽やか系をベースにした王道の香り。
【NULL】パフュームクリーム
自然な香りと持続力が魅力。香水初心者向け。
【ソシア】ボディセンス
「性フェロモンを引き出す」とか言い出す怪しげな香水。男として無視できない。
それでは、1つずつ詳しく解説します。
【GINO】ストーリア
ニュータイプ系の香水の中で、確固たる地位を築いているのがGINOの「ストーリア」です。
香調は「オレンジ」「レモン」「グリーンティ」などの柑橘ベースの爽やか系に加え、「ジャスミン」「スズラン」などの優しくて深みのある香りをプラス。
女性からのヒアリングを重ね、安定した評価を獲得しています。
ただ、若いブランドのため、通販限定で実売店舗が存在しないのが難点。
香水にはどうしても好みがあるため、サンプルを試さずに購入するのは勇気が必要です。
【NULL】パフュームクリーム
「初心者向けの香水」として人気を集めているのがNULLの「パフュームクリーム」です。
「ウォーターレモン」「シダーリーフ」「ユーカリ」…と、香調はナチュラル志向が強め。それ故に、良い意味で「香水らしくない自然な香り」を実現しています。
また、クリームタイプを採用しているのも特徴。
香水って、慣れるまでは付けすぎになりがち。その点、クリームタイプであれば、少量ずつ手にとって使用することが出来るのです。
ただし、クリームタイプの香水は、液体タイプに比べると消費が早い。そのため、コストパフォーマンスはやや悪いアイテムになっています。
【ソシア】ボディセンス
一部の層から支持を集めているのがソシアの「ボディセンス」です。
詳しい香調は公開されておらず、「あなたが持つ性フェロモンを引き出す」とかちょっと怖いことを言い出している怪しげな香水。
おまけに、随分と高い。
約1ヶ月分で6,200円。他の香水が3000円〜5000円で数ヶ月は使えることを考えると、大学生が買うには戸惑う価格です。
しかし、こういった怪しげなアイテムが気になってしまうのが男の性。「純粋な香水」としてはオススメできませんが、一応ご紹介までに。
香水の付け方のコツ
香水は、付けすぎたら、くさい。
どれだけ良い香りの香水を手に入れても、付け方を間違えると台無し。初めての香水を購入する前に、香水の付け方の基本を覚えておくことをオススメします。
付け方のポイントは、以下の3つ。
- 基本は1プッシュ
- 「腰」か「足首」に付ける
- 少量を付け足す
それでは、1つずつ解説します。
1プッシュが基本
香水の基本は「1プッシュ」です。
香水初心者の方は、
「1プッシュって少なくない?あんまり匂わないよ?」
と考えがちですが、香水というものは、自分が感じているより周りにはキツく香るもの。人間は、自分の匂いにはどんどん鈍感になっていくのです。
そのため、香水は1プッシュが大原則。ただ、ベストな付け方は香水の種類や本人の肌質にも依るので、場合によっては2プッシュも可。
3プッシュは絶対にない。
付ける場所は腰か足首
香水を付ける場所に絶対の正解はありませんが、ベターなのは「腰」か「足首」です。
香水は、「上半身」や「よく動く場所」に付けてしまうと、過剰に香ってしまう。大抵の場合、「香水がキツすぎる男子」は敬遠されるため、「腰」や「足首」がちょうど良いのです。
この2ヶ所は、香水を"さり気なく良い香り"にしてくれます。
「香水って、手首か耳の裏に付けるんじゃないの?」
とお考えの方もいるかもしれませんが、その場所は「女性向け」です。
繰り返しになりますが、香水は「上半身」や「よく動く場所」に付けると、はっきりと香るようになります。女性は何かしらの香りをまとっていることが多いため許容されるのですが、男子だと敬遠されがち。
もちろん、
「いや、俺は香りをはっきりと付けるんだ!」
とお考えの方は「手首」や「耳の裏」でも問題ありません。
少量を付け足していく
先ほども言いましたが、香水は自分が感じるより周りには香っています。
そのため、1度に付ける香水は1プッシュが原則になるのですが、すると今度は「持続力」という問題にぶつかります。
何万円もする香水ならともかく、一般販売されている香水の持続時間はせいぜい半日。朝に付ければ、夕方には香りがなくなってしまいます。
よって、適度な香りを長時間維持するためには「付け足し」が必要不可欠。
香水の瓶を持ち歩いても良いのですが、万が一カバンの中で瓶が割れると大惨事になるため、「少量」で「丈夫」なアトマイザーに入れ替えるのがベストです。
まとめ
香水の種類は、
【爽やか系】
万人ウケする香り。シトラス(柑橘)やフローラル(花)を中心とした軽めの香り。
【ダンディー系】
好みが分かれる香り。バニラやシダー(香木)を中心とした重めの香り。
【ニュータイプ系】
女子ウケ特化の香り。ベースにこだわらず、女性からの評価で香りを構築
この3つに分けることが出来ます。自分の目的や好みに合わせて、お気に入りの香水を見つけてみてください。
また、それでも迷ってしまうのであれば、「爽やか系」の『CK one』か『サムライライト』ならハズレがありません。自他ともに、認めるお気に入りの香水になるでしょう。
この記事は大学生のメンズファッション解説ページの【ファッション小物:第3回】です。
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