動物に例えると…?
「あなたを動物に例えると何ですか?」
「あなたの好きな色は何ですか?」
「高校時代の学園祭って楽しかったですか?」
ここ数年、新卒就活の面接において上記の様な一見意味のないような質問をする企業が増えています。
「自己PRや志望理由ならまだしも、こんな訳の分からない質問なんてどう答えれば分からない…」
とあわあわしてしまう学生も多いです。
企業としてもそれが目的なんですけどね。
なぜこんな質問をするのか
昔も今も企業が学生に求めることはさほど変わっていません。
人柄、可能性、熱意etc
それらを正確に測ろうとするのが「面接」でした。
ところが、昨今の就活ビジネスの横行により事情が少し変わってきました。
学生がみんな用意された答えを話し始めたのです。
就活塾ができ、就活本は飛ぶように売れ、ウェブを見てみれば「面接でよく聞かれる質問100選」なんてものがある。
面接中になにを聞いても、
「はい!私は〜…!!!」
企業は学生の演説を聞きたいんじゃないんです。
なんとかして学生の"素"の部分を見たい。自然に会話したい。だけど、形式的な質問をしても学生は用意してきた答えを話しだす。
一体どうすれば良い…?
就活に関係ないことを聞こう
そうやって出てきた結論がこれです。
「あなたを動物に例えるとなんですか?」
自己PRや志望理由も聞くけど、それ以上に人柄を見るため"会話"をする。
これなら対策の仕様がないし、もし対策されてもすぐに違う質問に切り替えられる。
学生の"素"の部分も見れるし万々歳です。
学生はどう答えるのがベストか
面接官は"会話"を望んでいるので、内容自体はなんでも構いません。
犬だろうが、ネコだろうが、サイだろうが、です。
サントリーかアサヒビールかの選考で「ナメクジ」と答えた学生もいますが、そのまま選考を通過しました。
一番ダメなのは「形式的に答えてしまうこと」です。
繰り返しになりますが、企業は"自然な会話"がしたいんです。それなのに、
「あなたを動物に例えるとなんですか?」
「はい!私は動物に例えると"犬"だと考えております!犬は主人に忠実で、褒められると喜び、ますます主人のために行動しようとします!私も先輩や年上の方に褒められると嬉しくなって、どんどん頑張ろうと思ってしまいます!!」
おかしいでしょう。
「動物に例えるとなに?」って聞いただけなのに、理由まで一息で全部話してきたら。
理由を話すのは大切ですが、自然に会話の中で話せば良いんです。
「動物に例えるとなに?」→「犬…ですかね」→「なんで?」→「褒められると嬉しくなって頑張ってしまうところが」→「なるほど」
くらいの流れがベストです。
一応、模範解答
答えを用意するのは良くないのですが、いきなり「動物に例えるとなに?」なんて聞かれても答えにくいにも事実ですので、
いくつか模範解答を置いておきます。
理由も鵜呑みにせず、あくまで参考程度に自分流にアレンジしてみてください。
犬→主人に忠実。褒められると頑張ってしまう
白鳥→優雅に泳ぐ白鳥も水面下では必死にバタ足(見えないところで努力するタイプ)
サイ→真っ直ぐにしか走れない(自分がこうだと思えばそれに向かって一直線に努力する)
シマウマ→サバンナでは肉食動物に食べられないように常に警戒している(常に情報や面白いことにアンテナを張っていてすぐに動ける)
チーター(肉食動物)→獲物を見つけたら高速で飛びかかる(目標を定めたら達成するまで全力で頑張る)
アライグマ→動物園に飼われているアライグマはもらったエサもしっかり洗って食べる(用心深い)
マイナスイメージが強い動物はやめておけ
「動物に例えるとなんですか?」
「パンダ…ですかね…」
「な、なんで?」
「いや、パンダって常にゴロゴロしてるじゃないですか。私も休日は何もしたくなくて家から出ないんで…」
いや、何でも良いんですけどね。
さすがにマイナスイメージが強くなる答えはやめてください。
まとめ
「動物に例えるとなに?」
この質問にベストアンサーなんてありません。自然に会話するのが正解です。
ちなみに、「ナメクジ」と答えた学生は「粘り強いからです!」と答えていました。
面接官の言う「動物」にナメクジが入るかは微妙ですし、「ネバネバする」と「粘り強い」は意味が違います。
しかし、彼女は選考を通過しました。
そういうことです。