就活テクニック
ここ数年で就活本や就活サイトの内容はどんどん具体的になっています。
例えば、「個別説明会で質問する内容はどんなものが有効か?」と聞かれれば、
「自分が本当に聞きたいことを聞きましょう。その際、企業を深く研究していなければたどり着けない質問だとベストです」が昔の就活本。
「◯○と□□について聞きましょう。さらに△△について言及すると印象アップ!」といのうが今の就活本です。
学生にとっては嬉しいことかもしれませんが、結果的には悲しいことになるのは間違いありません。
みんなが知ってるテクニックはテクニックじゃない
少し前になりますが、雑誌「AERA」の就活特集には「採用を決めた一言」がいくつか掲載されていました。
その中の1つでは、
『本当に御社が第一志望ですか?』という問いに対し、『はい!ここでリクルートスーツを脱いでいく覚悟です!』と答えた学生がいた。
こういう言葉が打算ではなく、自然と出てきたと思わせる人物だった
(江崎グリコ)
と紹介され、いくつかの企業からも絶賛のコメントが載せられていました。
ところが、翌年の同雑誌の就活特集ではこうコメントされています。
昨年の決まり文句、みんな使っていました。
(大日本印刷)
たったの1年で「内定を出した一言」から「内定を出せない一言」に格下げされてしまったのです。
企業は真似やテクニックにすがる学生を嫌う
「サークルの副部長としてリーダーシップを発揮していた」
「バイトリーダーとして皆をまとめていた」
「コミュニケーション能力が…」
「問題達成能力が…」
どれも企業の採用面接に携わっていれば1年で何度も聞く言葉です。これらの言葉を発した時点で学生の個性は「没個性」となってしまいます。
もちろん、上記のことが真実のエピソードならば何も問題ありません。本当のことなのですから、面接が進んで誰に何を聞かれてもしっかりと受け答えすることが出来るのですから。
しかし、就活本や就活サイトを真似した付け焼き刃では必ずボロが出ます。面接官もそこまでバカではありません。
選考を通過したエントリーシートの公開
最近では前年度以前に選考を通過したエントリーシートを公開している就活サイトも増えてきました。
サービス自体は素晴らしいものです。学生も大いに喜んでいます。
しかし、2012年卒の野村証券のエントリーシートが公開されれば、2013卒就活の野村証券には似た様なエントリーシートが山ほど届きます。
もちろん落ちます。だって、明らかに公開されたものを真似しただけのエントリーシートなのですから。
自分で考えることもしなければ、他人と被るリスクにすら気付けないバカだと公言しているのですから。
選考を通過したエントリーシートを見ること自体は悪いことではありません。文章の書き方や、企業が欲しがっている人材がどんなものか体感することが出来ます。
しかし、それは文字通り「参考までに」するべきなのです。
まとめ
具体的なテクニックを見るのは「楽」でしょう。考えなくても良いのですから。
しかし、あなたが就活で成功したいのなら、全体像を把握して、具体例を「参考」にしつつ、自分で考えて進まなければなりません。