ユニークな入社試験問題
2013年卒の小田急百貨店のエントリーシートにこんな設問が登場しました。
「フライパンを買いにくるお客様に子ども靴を買ってもらうために、あなたならどうしますか?」
難しい問題です。
当時、多くの学生を悩ませ、ネット上などでも話題になりました。
【まとめサイト-ねずみマウス速報】
小田急百貨店の入社問題難しすぎワロタwww
【yahoo知恵袋】
フライパンを買いにくるお客様に子ども靴を買ってもらうために、あなたならどうしますか?
多くの回答が、
「意味不明すぎワロタwww」
「そんな訳分からないことを聞くから、百貨店業界は低迷しているんです」
などと言った役に立たない回答ばかりなのが残念ですが、実際にこういったユニークな問題を出す企業は増えています。
おそらく、来年(現3年生も)、再来年(現2年生)も、です。
今日は、ユニークな問題にどう答えるべきかを解説します。
なぜこんな問題を?
「あなたのおせんべいへの愛を語ってください」
by三幸製菓
「5分間の天気予報で視聴率80%を超えるためにはどうすれば良いですか?」
byフジテレビジョン
このように、業種、企業規模を問わずユニークな質問はとても多い。
そもそも、なぜ、こんな問題を出すのか。
理由は簡単。
本気の学生だけを採用したいんです。
以前、こちらの記事で詳しく解説しましたが、
どれだけ景気が良くなろうが、雇用数が増えようが、2016卒2017卒あたりの就活は大変だという話
現在の就活は「大量エントリー」と「情報就活」が基本です。
つまり、
「あなたの長所は何ですか?」の様なありきたりの質問をすると、他の企業選考で使った内容を使い回してくる。
「あなたを動物に例えると何ですか?」と流行りの質問をすると、就活本や就活サイトで紹介されている模範解答をロボットの様に答えてくる。
企業はユニークで特殊な質問をすることで、自社への志望度が強く、自分で考えられる人材を集めようとしているのです。
模範解答は?
模範解答と言っても、これらの問題に「明確な答え」はありません。
それもそのはず。
「自分で考えて答えて欲しい」のに、明確な答えがあっては意味がありません。
ただ、評価される回答にはある程度決まりがあります。
論理が破綻していない
例えば、
「フライパンを買いに来たお客様と、今日の晩ご飯の話をして、子ども靴を買って頂く」
なんて答えは当然×です。意味が分かりません。
そういう意味で言えば、
「フライパンを買いに来たお客様に、子ども靴の割引券を渡す」
「フライパンを買いに来たお客様に、如何に当店の子ども靴が素晴らしいかを話す」
などの答えならば、まだ理に叶っていると言えます。(回答としては"弱い"ですが)
書いていないことは自由に決めて良い
学生を悩ましたポイントはこれでした。
「なんでフライパンを買いにきた人に子ども靴を売るんだよ!フライパン売れよ!」
こう考えた学生は2つの大きな勘違いをしています。
「フライパンを売ってはいけない」と「同じ日に子ども靴を売らなければいけない」です。
問題文にはそんなこと書いていません。つまり、書いていないことは自由に解釈しても良いんです。
以上の2点を覚えておけば、
真摯に応対し、フライパンを販売して、お客様に小田急百貨店の、ひいては「私」という販売員のファンになって頂きます。
『買い物するなら小田急百貨店で』と考えて頂けるようになれば、子ども靴が必要になった際は迷わず小田急百貨店に来店して頂けます
という最低限の答えを用意することが出来ます。
まとめ
企業規模や業種問わず、ユニークな入社問題を出す企業が増えています。
そんな問題に直面しても、
- 論理を破綻させない
- 指定されていないことは自由に
以上の2点を意識すれば、どんな問題にもある程度の答えを用意できます。
そこから先は、「経験(慣れ)」と「センス」です。
さて、こんな問題ならどうでしょう?
「2000円の弁当を3秒で『安いっ!』と思わせるために、あなたならどうしますか?」