酔いやすいお酒
「この広い世の中、聖人君子などはほんの一握り、残るは腐れ外道かド阿呆か。そうでなければ腐れ外道でありかつド阿呆です。」
京都の街と大学を舞台にした小説「夜は短し歩けよ乙女」にはこんなフレーズが登場します。
すごく分かりやすく言えば、男子はみんなおっぱいが大好きなんです。そのためなら外道になることも辞さない覚悟。
お酒を勧めることでその手におっぱいが収まるならば、誰よりもお酒の勉強に努める所存。
という訳でそんな外道が勧めてくるお酒を解説します。
ド阿呆が勧めてくるお酒
本題に入る前に「外道」ではなく「ド阿呆」が勧めてくるお酒を紹介します。
「ド阿呆」は作戦も何もなくとにかくお酒を飲ませようとしてきます。が、下心が見え透いているので警戒していればさほど問題はありません。
ビール
上級生が勧めてくるお酒としては最もポピュラーな「ビール」ですが、基本的にそこまで害はありません。
度数は低く(5度前後)、苦みがある。
勧められて嬉しいお酒ではありませんが、そこまで警戒しなくても良いでしょう。
スピリッツをロックで
阿呆な先輩たちは下心満載で「ウォッカ」や「ジン」「テキーラ」などのスピリッツをそのまま飲ませようとしてきます。しかし、こちらもさほど警戒する必要はありません。
どうせ飲めないからです。
一般的なウォッカやジンならば度数は40度前後。お酒の弱い人ならばコップ半分でべろんべろんになる強さですが、如何せんアルコールの匂いと味が強すぎる。
お酒を飲んだことのない人でも一瞬で気付く「ヤバいやつだ感」
自主的に飲めばすぐに潰れてしまいますが、覚えてさえいればさほど脅威にはなりません。
外道が勧めてくるお酒
さて、ここからは「外道(慣れた男子)」が勧めてくるお酒です。
基本的には「アルコール度数が強いのに飲みやすいお酒」
これらのお酒は飲みやすいためガブガブいってしまうにも関わらず、気付けばべろんべろんになっているというシロモノです。
スクリュードライバー
ウォッカ:45ml
オレンジジュース:適量
レモン:適量
度数:10度前後
元祖「レディキラー」と呼ばれるカクテル。ウォッカはアルコール度数が強い蒸留酒ですが味自体は無味に近い。
そのため、果汁の中でも味の強いオレンジやレモン(+ミント)を混ぜることでアルコール感を中和しています。
味自体は「少し苦みのあるオレンジジュース」になるため、何も考えずにガブガブいくといつの間にか…というカクテルです
また、同じ理屈でウォッカをジンジャエールで割った「モスコミュール」や、
ウォッカをグレープフルーツジュースで割った「ブルドック(ソルティドック)」等にも注意が必要です。
カルーアミルク
カルーア:30ml
牛乳:90ml
度数:7度前後
「カルーア」とは「コーヒーのリキュール」のこと。よって、「カルーアミルク」とは分かりやすく言えば「アルコールの入ったコーヒー牛乳」です。
アルコール度数は決して低くはないが高い訳でもない。にも関わらず、どうして外道に好まれるか。
「アルコール感がほぼゼロだから」です。
コーヒーと牛乳の味の濃さと、独特の甘みによって、全くお酒が飲めない人でも「カルーアミルクならいけます」という人も少なくない。
非常に飲みやすく人気の高いカクテルではありますが、油断していると痛い目を見ることになります。
梅酒ロック
梅酒:適量
氷:適量
度数:12度前後
「お酒が苦手な人でも飲める」で避けては通れないのが「梅酒」です。
それなりにアルコール感はあるものの、独特の甘みによって飲みやすさは抜群。
「ウォッカロックはキツいけど、梅酒ならいけるでしょ!?」
という勧め文句で有名。外道。
ロングアイランドアイスティー
ドライ・ジン:15ml
ウォッカ:15ml
ホワイト・ラム:15ml
テキーラ:15ml
ホワイトキュラソー:15ml
レモンジュース:15ml
シュガーシロップ:小さじ1
コーラ:適量
度数:30度前後
レシピを見れば一目で分かる「ヤバいやつだ感」
内容量の7割近くがスピリッツであるにも関わらず、味は「レモンティー」です。繰り返します。味は「レモンティー」です。
レシピの複雑さ故に本来はバーでなければ飲めないカクテルでしたが、最近は居酒屋でも置いているお店が増えてきました。
おそろしいことを始めたものです。
バーなら何でも出来る
ここまで紹介したお酒は全て「居酒屋のメニューに載っているもの」ですが、バーに行けば外道カクテルなんていくらでも出てきます。
プロのバーテンダーの手にかかれば「飲みやすいけど度数は高いカクテル」なんてさほど難しくないのです。
【アレキサンダー】
ブランデー:30ml
クレームド・カカオ・ブラウン:15ml
生クリーム:15ml
まとめ
この記事によって生まれる「腐れ外道から救われる女子」と「新たなる腐れ外道」はどちらが多いのか。
正義と悪は表裏一体なのか。
そんな疑問を持ちつつ、本日はこれで終了とさせて頂きます。
ご清聴ありがとうございました。