就活本
現在、書店に行けば多くの『就活本』が並んでいます。
自己分析、エントリーシート、面接、服装、OB訪問、グループディスカッション、或いはそれらの総合本etc
一口に「就活」と言っても内容は様々ですが、それら全ての本を買う訳にはいきません。
もし、私がたった一冊だけ就活本を勧めるとしたら、ロジカル面接術をお勧めします。
ロジカル面接術
本書の基本概念は以下の通りです。
お分かりでしょうか。
就活においては、内定にたどり着くまでに多くのことをアピールしなければなりません。
ES、筆記試験はもちろん、複数回に及ぶ面接では志望理由に自己PR、大学生活の話や今朝の新聞記事のこと、高校の部活動や趣味まで聞かれます。
多くの学生はそれら全てを独立したものと考えています。
だけど、そうじゃない。
全ての質問は、「あなたは会社に貢献できるのか?」と企業に尋ねられているんです。
その本質を理解していないと、あなたは就活に失敗するでしょう。
私には能力があります。
「学生時代に頑張ったことはなんですか?」
「あなたの強みはなんですか?」
「サークルやアルバイトは何をしていましたか?」
面接で聞かれるこれらの質問。ですが、ぶっちゃけ面接官からすればどうでも良いんです。
あなたが学生時代にバイトリーダーをしてようが、好奇心旺盛でいろんなことにチャレンジしてようがどうでも良い。
それらの質問を答えや答え方によって、あなたに能力があるのかどうかを見定めているのです。
「部活を頑張りました!」
「好奇心旺盛で何にでもチャレンジします!」
「バイトリーダーで大活躍でした!」
そんなことより、その経験があなたの能力にどう影響しているのかを話してください。
面接でもESでも同じです。
私は御社に合っています。
「あなたのやりたいことはなんですか?」
「どんな人生を歩みたいですか?」
「説明会を聞いてどう思った?」
これらも質問の内容そのままを聞いている訳ではありません。
大切なのは、「この学生はうちの会社に合っているのかどうか」
自ずと答えもその方向に収束していかなければなりません。
ちなみに、以前、面接に同席した際に、
「どんな人生を歩みたいですか?」
「幸せな人生を送りたいです!」
って即答した女子大生がいました。
ちょっと面白かったけど、知らんがな。
私は御社に貢献できます。
「私には能力があります」
「私は御社に合っています」
この2つの主張は「私は御社に貢献できます」というアピールに収束します。
そして、このアピールこそが企業が就活生に求めているものなのです。
面接では多くのことを聞かれます。
そのため、「面接でよく聞かれる質問100選」みたいな冊子を出して、あらかじめ対策をしておく就活塾も少なくありません。
確かに、質問を想定して答えまで用意しておけば面接は上手くいくでしょう。予定通りにいけば。
面接官は人間です。定番の質問しか聞いてこない人もいますが、変なことばかり聞いてくる人もいます。
想定外のことが起こった時、上辺だけの答えしか用意していない人はとても弱い。
しかし、この本を読んで、面接官の質問の意図を理解しておけば、どんな質問を受けてもその場で考えて答えられるでしょう。
そして、それは就活において何よりの強みになります。
まとめ
学生は就活に具体的な答えを望みがちです。
「こう聞かれたら、どう答えるのか」
「こうなったら、どうするのか」
確かに、具体的な答えを教えてくれる就活本や就活塾は貴重でしょう。
しかし、就活は人と人との関わり合い。100人大学生がいて100人面接官がいれば10000通りの答えがあるのです。
いくつかの就活本でカバーできる訳なんてないんです。
もし、一冊だけ買うのならば、自分に当てはまるか分からない具体策が載っている本よりも、
自分で答えを導きだすことを教えてくれるロジカル面接術がオススメです。