検索
『ちょっと待って。今ググるから』
『グーグル先生に聞いてみる』
元々はネット用語だったこんな言葉も、最近は口語で使われるようになりました。
スマホの普及によって、今の大学生は分からないことはすぐにグーグルで検索して答えを見つけてきます。
この事自体は素晴らしい。
すぐ人に聞いたり、分からないことを放置するのではなく、自分の力で解決しようとする意思は成長には必要不可欠です。
ただ、それと同時に検索が当たり前の世代はある勘違いをしています。
つまり、「検索結果は必ず正しい」という勘違い。
検索結果には当たり前のように"嘘"が蔓延していること、あなたは気付いていますか?
「就活 腕時計」を調べてみる
例えば、
「就活で使う時計はどんなものが良いんだろう?そもそも必要なのか?」
と疑問が出来たとします。
多少の差はあれど、大学生ならばスマホにこう打ち込んでみるでしょう。
「就活 腕時計」
1番上に表示されるページは「就活生はこれを見ろ」のこのページ。
3番目は「大学生はこれを見ろ」のこのページ。(「就活 時計」で検索するとこちらが1番上)
両方とも私が過去に書いた記事なので、内容は大体同じ。
「就活の時計はメタル系のシンプルなものを付けた方が良い」という話です。詳細は記事にて。
言うまでもなく、この話は正しい。
しかし、グーグルは正しいからこれらのページを上位に表示している訳ではないのです。
では、なぜ私の記事が検索上位に表示されているのでしょうか?
検索結果の順番はどうやって決まるか
検索結果の順番はどうやって決まるのか。
実は、グーグルの社員以外は誰も本当のことを知りません。
「検索」は現代に生きる人になくてはならないもの。この仕組みが完全にバレてしまえば、システムの隙をついて誤った情報を上位に表示させることも可能になります。
グーグルの使命は「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」
そのためには公平なジャッジが必要不可欠なのです。
検索結果の順番はどうやって決まるのか-2
検索システムの本質は誰にも分からないのですが、ある程度の枠組みは予想でき、説明することが出来ます。
ポイントは2つ。
- 関連性
- 信憑性
1つずつ解説します。
関連性
「就活 腕時計」と検索した時に、グーグルが重視するのは、
「就活」と「腕時計」という2つの単語に関連したページを表示することです。
単語の数、類似単語、文字数、見出しの文字etc
何百何千にも及ぶ項目の元に「就活」「腕時計」に関連するページを表示させます。
しかし、これだけでは就活のことを何も知らない学生が書いたページを上位に表示させてしまう可能性があります。
そこでグーグルはページの「信憑性」をある方法で測ることにしました。
信憑性
グーグルが「関連性」と同等に重視しているのが、
「このページは信用に値するのか」という点。信憑性です。
信憑性を測る方法は非常にシンプル。
「どれだけ質の高いリンクを多く集めているか」です。
リンクっていうのは、
こういうやつです。
グーグルは「質の高い論文は様々な場所で引用される」という事実の元、「質の高いウェブページは様々な場所でリンクされる」と考えたのです。
「大学生はこれを見ろ」「就活生はこれを見ろ」は、日本中の様々なサイトから数万件にも及ぶリンクを持っています。
「大学生向けの情報サイトならここ→(大学生はこれを見ろへのリンク)」
「就活生ならここを見るべき!→(就活生はこれを見ろへのリンク)」
と言った具合に。
「関連性」と「信憑性」を高水準で満たしている。
これが「就活 腕時計」で検索した時に、私の記事が上位に表示される理由なのです。
「答え」は問題ではない
勘の良い方ならお気づきかと思いますが、この検索システムには最大の欠陥があります。
「答えの内容」をシステムに組み込んでいないのです
極端な話、先ほど紹介した私の記事の結論が、
「就活に付ける時計はカラフルで派手な時計で決まり!」
だったとしても、上位表示される可能性は充分にあるのです。
もちろん、それを防ぐための「信憑性(=リンク)」なのですが、正しいからリンクをしているのか、間違っているからリンクをしているのかを判断するのも難しい。
オマケに、その気になれば自分でリンク用のウェブページを自演することも可能なのです。
お金のために嘘を書く人はとても多い
そして、日本にはお金のために嘘を書く人がとても多い。
例えば、
この記事は、2015卒の就活が始まった昨年の10月~2月にかけて1日1000人以上のアクセスがありました。
合計で20万人以上です。
もし、私に「就活でド派手な時計を付けるのを流行らせてください!100万円あげますから!」と時計会社から依頼が来たらどうでしょうか。
もしかしたらお金に目が眩んで記事の内容を全て書き換えるかもしれません。
もちろん私はそんなことはしませんし、そんなことを依頼してくる時計会社も存在しません。
しかし、ネット検索が当たり前になった現在、同じ理屈で、お金のために嘘を書いているウェブサイトも数えきれないくらい存在するのです。
あなたはそのことに気付いていますか?
まとめ
グーグルの検索精度は日々進化しています。
しかし、全ての検索結果をクリーンにするのはもう少し先の話。
それまでは、あなた自身が「本当」か「嘘」かを見極めなければならないのです。
あんまり検索結果を信じすぎると、死ぬわよ。